相変わらずサンソンはいつも聴いていて、今年の宮治さんとの新春放談、追悼シドニー・ポワチエ特集、虎で棚つか、臨時追悼特集と中々面白い選曲で、いつものように新春放談から記事を書こうと思っている内に雪かきで腰を痛めて整骨院に整体治療に行ったりで、何かと慌ただしく過ごしていたせいでブログも書けなかった

シドニー・ポワチエの映画は自分としては昔テレビで観た映画の「いつか見た青い空」が感動的な映画で、自分はそんなに映画は観ている方じゃないけど凄く印象に残っている良い映画だった

先週の臨時追悼特集のムーディー・ブルースから書きたい曲も続いて出て来て、特にエムトゥーメがかかった時にはブログに書きたい気持ちいっぱいでしたが、今週の渋い選曲で書きたくなっちゃいました

シドニーポワチエ特集の時から数曲を除き自分の保有している曲が続いていましたが(木村拓哉は持っているはずはないけどw)、何か虎で棚つかの時は中々良い曲も無く、まぁサバイバーがかかるくらいでしたから達郎さんも苦しい選曲だったのだろうなと思っているのだが、

自分もリクエストはしたのだが、やはり読まれなかったと言うか外れた

まぁ~レス・ポールとメリー・フォードの「Tiger Rag」は持っていなかったけど、ラウンジ系のテッド・ヒースとかエリック・ロジャース・コーラル&オーケストラなんてのはリクエストしても絶対あり得ないと思っていたから、「ライオンは寝ている」の替え歌でロメオスの「The Tiger's Wide Awake (The Lion Sleeps Tonight)」とリンジー・ディ・ポールの「Tigers and Fireflies」をリクエストしたが外れてしまった





まぁエイプリル・スティーヴンスの「Teach Me Tiger」は一度考えたが、余り定番らしいところも来ないだろうと思って、やっぱり達郎さんだからひねった方が良いと思い、超マニアックじゃなく名前が知れたちょっと渋いところって感じで、達郎さんの感性に引っ掛かりそうなところを狙ったが、結果的に当たり前のようにマイケル・フランクス、シルバー・コンヴェンション、そしてサバイバーだものなぁ 




やっぱり達郎さんは超常連か、達郎さんの感性に触れるところの(偶にスゲーマニアックか、やはりサンソンらしいマニアックなところ)曲じゃないとリクエストを取り上げてもらうのは難しいのだろうな

ムーディ・ブルースはプログレって感じよりも初期のポップな感じの曲だったからかけたのだろう

ムーディーズはオリジナルはほぼコンプリなので勿論この曲も持ってますが、「Ride My See-Saw」はコーラスはムーディーズの基本となるものもありますが、まだストリングスやメロトロンもそんなにフューチャーしていなくて、後の「I'm Just a Singer (In a Rock and Roll Band)」に通じるようなポップなジョン・ロッジ作の曲




フィフス・アヴェニュー・バンドの「One Way or the Other」、アース(ラムゼイ・ルイス)の「Sun Goddess」は(出来ればラムゼイの方でかけて欲しかったな)文句なく最高の曲ですね!






それでエムトゥーメ(昔はムトゥーメと言われていたけど)はエムトゥーメ名義のアルバムはファーストからサードまでは持っているのだけど、いかにも80年代サウンドって感じのそれ以降のアルバムは持っていない





モダン・ジャズ・カルテット(通称MJQ)のベーシストだったパーシー・ヒースの弟のサックスプレイヤーのジミー・ヒースの息子だったジェームス・ムトゥーメはレジー・ルーカスと一緒にマイルスのバンドに参加して名を上げて、父親の兄弟バンドのヒース・ブラザーズ(アルバム2枚持っているが、全アルバムが欲しい)に参加したりしていたのだけど、





ジェームス・ムトゥーメとして活動していた初期作品でグループ名義の72年の「Mtume Umoja Ensemble」のアルバムと77年のアルバム「Rebirth Cycle」がとっても欲しいと思っている





前者のアルバムはアースにも影響を与えたアフリカンサウンドのスピリチュアルアルバムで、マイルス繋がりでカルロス・ガーネット、ゲイリー・バーツのサックス、バスター・ウィリアムスのベース、スタンリー・カウエルのピアノ、ビリー・ハートとレオン”ンドゥグ”チャンクラーのドラム等が参加している

後者のアルバムもマイルスからソウルに移行していくサウンドのスピリチュアルなアルバムで、前者のアルバムと同じくバスター、スタンリー、ビリーの他に、やはりマイルス繋がりでジョン・スタブルフィールド、エイゾー・ローレンスのサックス、アル・フォスターのドラム、マイケル・ヘンダーソンのベース、ピート・コージーのギター、そして盟友のレジー・ルーカスの参加にジーン・カーンやディー・ディー・ブリッジウォーターにエムトゥーメやレジーと一緒に活動を共にしていく事になるタワサ・アジー等がヴォーカルで参加している

共に中々中古市場でも見当たらないアルバムで、万単位までの金額を出さなきゃ手に入りそうもないアルバムなので、手に入れるのも大変だ

2枚とも聴き易いアルバムではないが、マイルスサウンドからからソウルに繋がって行くようなアルバムなので歴史的にも意義があるアルバムなので欲しいと思っている

そんなアルバムを経て、エムトゥーメはスピリチュアルからフュージョンに繋がって行き、そしてソウル、ポップ系のアーティスト達のステファニー・ミルズ、フィリス・ハイマン、レナ・スコット等のプロデュースと繋がって行く

その中でステファニーは80年のアルバムの「Sweet Sensation」のタイトル曲、81年の「ステファニー」からテディ・ペンダーグラスとのデュエット曲「Two Hearts」





フィリス・ハイマンは後にクラブ系のDJ達に取り上げられ有名になった79年のアルバム「You Know How to Love Me」からタイトル曲がやはり最高だ




レナ・スコットは79年の彼女のファーストアルバム「Come on Inside」から「We Can Make It Better」




それ以外ではゲイリー・バーツの80年のアルバム「Bartz」から「After Glow」「(Give It Your Best) Shot!」、マーク・サダーンの81年のファーストアルバム「One Way Love Affair」からはタイトル曲、82年のセカンドアルバム「Exciting」からはベースのマーカス・ミラー、ギターのアル・マッケイ、ピアノでリチャード・ティが参加している「Message from Me to You」が自分が思うベストトラックだ






エムトゥーメがフィラデルフィアで生まれ、そしてレジー・ルーカスがMFSBに参加していたり、彼等のセッションには殆ど参加していたベースのバジル・フェリントンの兄であるノーマン・フェリントンがMFSBのドラマーであったりと、彼等はフィラデルフィアと縁がありフィラデルフィアだけではなく出張所的にニューヨークにもあったシグマサウンドスタジオで録音も良くしていたりした

80年代に入り次第に打ち込みばかりのサウンドになって行った事をエムトゥーメが危惧していた事を記事にしたものを見た事あるが、確かにその通りで退屈な音楽が増えて行ったと自分も思っているのでエムトゥーメの言う通りだったと思っている

それで今回のサンソンの1曲目はスティプル・シンガーズの71年のアルバム「The Staple Swingers」から「Heavy Makes You Happy (Sha-Na-Boom-Boom)」

マッスル・ショウルズ・サウンドスタジオで録音されてバーケイズのホーンが参加しているボビー・ブルームとジェフ・バリーの共作でノリの良い抜群のナンバー




スティプル・シンガーズのスタックス・レーベルのアルバムは殆ど持っているが、彼等はアイザック・ヘイズと並んで70年代のスタックス・レーベルのドル箱スターだったと思う

サーフィン・ホットロッドものなんてビーチボーイズ以外ではジャン&ディーンのベスト盤くらいしか持ってないくらいなので、2曲目のザ・シャット・ダウンズの「Four in the Floor」なんて当然のように持っていない

軽快なエレキ・インスト・サウンドで中々良かったでした





3曲目のジャッキー・トレントの「Where are You Now」は彼女のベスト盤の「Where Are You Now: The Pye Anthology」で持っていた ジャッキー・トレントとトニー・ハッチの共作のとっても良い曲で、前にもここのブログで言って来ている彼女の「This Time」は最高の名曲だと思うが、この曲も自分の大好きな曲




お次のザ・インペリアル・ワンダーズの「Trying to Get to You」は「Crossover to Modern Soul」と言うオムニバスのCDで持っていた





何かこのグループは後にトゥルースと言うヴォーカルグループの前身みたいなグループみたいで、このグループのメンバーだったアルフォンソ・ボイド、レオ・グリーン、ラッセル・エヴァンスの3人とS.O.U.L.と言うソウル・インスト・グループでヴォーカルをとっていたラリー・ハンコックの4人のヴォーカルグループだった

自分はこのトゥルースのCD2枚とS.O.U.L.のアルバム2枚は持っていて、トゥルースの方は全曲良い曲ばかりのCDでメンバーのアルフォンソ・ボイドとオージェイズとは親交があるみたいなのでオージェイズのメンバーが曲作りに参加している曲もあってフィリーサウンドとは違うが凄く良い曲が入っている





一方S.O.U.L.の方はファンキーなグループで全曲良いって事は無いのだけど、その中でも彼等の72年のセカンドアルバム「Can You Feel It」からスティーヴィーのカバーの「My Cherie Amour」が自分のベストトラック




「Trying to Get to You」は凄く良い曲だと思うので、ザ・インペリアル・ワンダーズのベスト盤的なCDは出ているみたいなので購入しようと思っている


5曲目のクワイアット・エレガンスの「I'm Afraid of Losing You」は「The Complete Quiet Elegance on Hi Records」のCDで持っていた

これまたウィリー・ミッチェル、プロデュースのハイ・サウンドのとっても良い曲

このグループのメンバーの一人、ロイス・リーヴスって、マーサ・リーヴスの妹なんですってね



お次のインクスポッツは古過ぎて持っていませんでした ベスト盤CDも出ているみたいですけど、さすがに音源が古過ぎて聴くのは厳しいかも、でもサンソンでかかった「If I Didn't Care」は曲自体は良い曲だと思う



最後のスタンダードの「Blue Moon」は大スタンダードだけあって、自分の持っているヴァージョンでもジャズヴォーカルものを中心としてシャ・ナ・ナまで、かなり幅広く歌われている

リチャード・ロジャース作曲、ローレンツ・ハート作詞のこのスタンダードナンバーは1934年に映画「マンハッタン・メロウドラマ」で使われた曲なのだが、元々はその2年前の映画「メイク・ミー・ア・スター」の為に書かれた曲だったのが、その映画には使われずタイトルを「Blue Moon」に変えてヒットした

カーメン・マックレーのヴァージョンは洒落た粋なナンバー、カテリーナ・ヴァレンテのヴァージョンはスウィンギーなアレンジで歌っている、ビリー・エクスタインのヴァージョンは渋いクルーナーヴォーカル・ナンバー






マーセルズのナンバーは61年にナンバー1になっている




シュプリームスのナンバーはショーミュージックアレンジで洒落ている




アート・ブレイキーはフレディ・ハバードをフューチャーしたスローアレンジのジャズナンバーでしんみりと聴かせる




達郎さんが言っていたが、この曲のオリジナルになるのはコニー・ボスウェルのヴァージョンだったんだ 初めて知りましたがとっても良い情報でした

自分はコニー・ボスウェルのアルバムを1枚持ってますが、ディキシー風なアレンジで、やはりかなり古臭い感じなので、歴史を感じる古いジャズヴォーカルって感じ




そんな訳で久し振りにサンソンでかかった曲について書いてみました

達郎さんは誰々の特集をしてみたいと良く言っているが、達郎さんの仕事がある中で、これからもミュージシャン、アーティストの訃報が今後も続いて行くと思うから、いつになるのだろうって感じ

まぁ~普段のオールディーズの洋楽中心で十分なのだが、特集になると解説も多くしてくれるので、それはそれで大いに勉強になるので出来ればして欲しいと思っている