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何気にデヴィッド・ゲイツ [音楽]

最近 ブログを書くとなると 達郎さん関連で繋がった記事ばかり続けて書いているが、又も繋がりで達郎さんのサンソン特集の「ブルータス」にも取り上げられていたデヴィッド・ゲイツについて書こう
達郎さんは自分よりも一世代上の世代の人なので、青春時代の中心は達郎さんの場合はやはり60年代になるので、70年代中心の自分としては60年代のヒットポップスはやはり知らない曲も結構ある。
ブルータスに出ていた曲はアーティストは知っていても、例えば自分はジョ二ー・バーネットのベスト盤は持っているけど、あのリンゴのカバーで有名な「ユア・シックスティーン」は勿論入っていても、達郎さんが書いていたゲイツの曲などは入っていなかったので、ユーチューブで聴いてみたけど、やはり60年代のポップスで自分としては特に惹かれるような曲でもなかった。
60年代のいわゆるブリル・ビルディング的な曲は中には後世に残る(残った)名曲もあるけど、モータウンと違って取り留めの無い曲がやはり多いね
デヴィッド・ゲイツは自分にとってはブリル・ビルディングの作曲家時代よりもやはりブレッド時代だ
邦題「灰色の朝」は1969年にアメリカではヒットせず、3年後の日本でヒットしている時に買ったシングルだった
アメリカではナンバー1ヒットの「二人の架け橋(Make It With You)」以後ヒットが続き、自分は「愛のわかれ道(Baby I'm-A Want You)」が大好きな曲だった
ブレッドはヒット曲が続いていたのでアメリカでも2位まで上ったベスト盤「The Best of Bread」を買って、過去からの良い曲がいっぱい入っていてブレッドって良いグループだなぁと思っていた。
そして後から知ったのだが、メンバーのラリー・ネクテルが凄いミュージシャンだったのを知って感激した。
あのレッキング・クルーのメンバーで数々のレコーディングに参加してきたラリー、世界中の誰もが知っている、あのS&Gの「明日に架ける橋」でイントロのピアノを弾いていた人 殆どの楽器を弾けるマルチプレイヤーのラリー
スタジオミュージシャン好きの自分としては、ラリーがいたことで、ポップス好きな中学生の頃のヒットグループのブレッドから見方が変わったくらいだ
ブレッドになってからのメロディアスな後世に残る名曲を沢山作曲していたデヴィッド・ゲイツとラリー・ネクテルがいたグループがブレッドだったのだ
Bread.jpg
灰色の朝.jpg
愛のわかれ道.jpg
ブレッドでは全米ナンバー1になった「二人の架け橋(Make It With You)」は名曲だけあってカバーが非常に多く、オリジナルに匹敵するほどの名曲のカバーも多い
「二人の架け橋(Make It With You)」は圧倒的にソウル系のアーティストのカバーが多いのだが、そう言う意味でもオリジナルはソフトなメロディアスな曲だったが、魂を揺さぶる熱唱型のソウルバラードにも向いていた曲とも言える
先ず大御所のアレサ・フランクリン。71年の名盤「Live at the Fillmore West」からの熱唱、ビリー・プレストンの素晴らしいオルガンと観客と一体となったライヴの雰囲気が凄く良い、ブレッドがヒットさせたからライヴで取り上げたのだと思うけど、オリジナルがソフトロックの曲とは思えないほどとってもソウルフルだ
Live at Fillmore West [Rhino].jpg
次はコーラス・グループのザ・デルズ。こちらはストリングスとホーンが入った洒落たアレンジの曲で、あのチャールズ・ステップニーがプロデュース、アレンジを担当したシカゴ録音のアルバム「Freedom Means....」からの曲
コーラスがあのロータリー・コネクションもプロデュースしていたソフトロック風な、いかにもチャールズ好みのアレンジ
フィル・アップチャーチのベース及びギター、そしてテリー・キャリアーもギターで参加しているアルバムである
Freedom Means.....jpg
今度は男性シンガーでロニー・ダイソンのヴァージョン。トム・ベルがアレンジを担当しているが、当然シグマ録音だと思うがストリングスが入ったフィリーらしいアレンジの曲ではなく演奏はとてもシンプルだし、この曲に関しては自分としては凄く印象に残るような出来の曲ではないと思う
70年に出したアルバム「(If You Let Me Make Love To You Then) Why Can't I Touch You?」からの曲で結構早く「二人の架け橋(Make It With You)」をカバーした方だと思う
(If You Let Me Make Love To You Then) Why Can't I Touch You.jpg
次はソウルヴォーカルグループのザ・メイン・イングレディエントのヴァージョン。70年のアルバム「Tasteful Soul」からの曲。バート・デ・コトーのアレンジである意味オリジナルに結構近いソフトなアレンジで歌われている
Tasteful Soul.jpg
ジャズ系ソウルフル女性シンガーのナンシー・ウィルソンのヴァージョンは華やかでショー風なアレンジ。アレンジは先のロニー・ダイソンと同じくトム・ベルなのだが、ロニーの曲の感じとは全然違った仕上がりだ
70年のアルバム「Now I'm a Woman」に入っている。このアルバムはソウルやポップスの曲を多数カバーしている
Now I'm a Woman.jpg
そして今回紹介する中でも一番とも言える出来の、大物アース・ウィンド&ファイアーのヴァージョン。フィリップ・ベイリーのファルセットヴォイスとメンバーのコーラス、そしてこの当時グループに在籍していたロニー・ロウズのソプラノサックスが耳に残る。
アースのコロンビアでのデビューアルバム「Last Days and Time」に入っている曲だが、決して泥臭くなくアースらしいコーラスが入った、リズミカルなアースサウンドで素晴らしい!
Last Days and Time.jpg
ソウル系ではあとウィスパーズのヴァージョンとかも持っているけど、聴きやすいポップソウルって感じだし、ルビー・ウィルソンと言う余り有名じゃない女性ソウルシンガーのヴァージョンはスローなポップバラード風って感じだ。
Open Up Your Love.jpg
Ruby Wilson.jpg
そしてジャズ系でも結構この曲のカバーもあって(ジャズと言ってもモダン系じゃなくソウルジャズって感じですが)
先ずオルガンジャズから、「レア・グルーヴA to Z」の本でも取り上げられていた、オルガンプレイヤーのシーザー・フレイジャーの72年のアルバム「ヘイル・シーザー」でカバーしている。
通常はオルガントリオの演奏はベースレスが基本なのだが、このアルバムではゴードン・エドワーズのベースが入って、アイドリス・ムハマッドのドラムとメルヴィン・スパークスのギター、そしてバディ・コールドウェルのコンガのトリオ+ベース+コンガの編成の演奏になっている。
クインシー・ジョーンズ、アイザック・ヘイズ、スライ&ザ・ファミリー・ストーン等の曲をカバーしている非常にソウルフルなアルバムだ。「二人の架け橋(Make It With You)」のカバーはとても軽快でコンガが入っていることによって泥臭くなくホーンも入っているので垢抜けた演奏だ。
参考にもう1枚「レア・グルーヴA to Z」で取り上げられていた、彼のアルバム「’75」も良いアルバムで、こちらはバーナード・パーディーとジミー・ヤングのドラム、ウィルバー・バスコムのベース、コーネル・デュプリー、デヴィッド・スピノザ、ジョン・トロペイ、リッチー・レスニコフのギター、そしてホレス・オットーのエレピ等で、レアグルーヴ系やソウルジャズ系が好きな人には最高の面子の良いアルバムにこちらもなっている。
Hail Ceasar!.jpg
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同じく「レア・グルーヴA to Z」で取り上げられていた、アール・カーター&ザ・ファンタスティック6の74年のアルバムのタイトルアルバムでもカバーしているが、カウベル他パーカッションの味付けとエレピのリズミカルな演奏でこれもまぁまぁの出来でソウルジャズでも聴き易いヴァージョンだ
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あともう少しソウルよりのものだと、メイシオとメルヴィン・パーカーの兄弟が結成したグループ、メイシオ&オール・ザ・キングス・メンが72年のアルバム「Funky Music Machine」でもカバーしているし、ヤング・ホルト・アンリミテッドの71年のアルバム「Born Again」の中でも「二人の架け橋(Make It With You)」をカバーしている。
ヤング・ホルト・アンリミテッドの方はリチャード・エヴァンスがアレンジを担当して、キャッシュ・マッコールのギターがフューチャーされた、ラウンジ風のアレンジの洒落た演奏になっていてとても良い
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Born Again.jpg
極めつけはラサーン・ローランド・カークのヴァージョン!72年のアルバム「ブラックナス」からの演奏。パーディーのドラムとリチャード・ティーの弾くエレピはそんなに泥臭くないのだが、カークのサックスはそんなに異質な演奏でもないけどやはり凄みがある。
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「二人の架け橋(Make It With You)」はブレッドのヴァージョンがヒットしてから、割と多くのアーティストが早々とカバーしている。と言う事はやはり楽曲が凄く良かったと言うことと、スティーヴン・スティルスの「Love the One You're With」のように白人の曲でも黒人の心に響くメロディがあった曲と言う事だと思う。
デヴィッド・ゲイツはブレッドのあとソロになってからも良い曲を書いていた。「Never Let Her Go」なんて、とても哀愁があって今聴いても良い曲だとしみじみ思う曲だ。

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