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ビル・ウィザース [Soul]



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ビル・ウィザースが3月30日に亡くなった


また一人・・・・・


自分が洋楽にソウルに夢中になっていた70年代に活躍した人達は当然のように自分よりも年上の人達なので(かろうじてマイケル・ジャクソンが自分と同じ年だけど、マイケルは当時、若くしてデビューしスーパースターになっていた例外の人物)自分よりも先に亡くなって当たり前だと思うが、本当に立て続けに亡くなっているって感じだけど、現実はもう彼らが亡くなってもおかしくない歳になっていると言う事で、それだけ自分も歳を取ってきたと言う事。


ビルはジェームス・ギャッドソンのところで自分は取り上げて書いていたけど、自分が持っているビルのアルバムはオリジナル全てとベスト盤で10枚になるけど、ビルは85年までしかアルバムを発表していなかったので非常に少ない数だ。


それではいつものように自分の好きな曲と言う事でアルバム順にあげて行こう


ビルはシンガーソングライターなのでアルバム曲は殆ど自分の書いた曲ばかりなのだが、


先ず71年のデビューアルバム「Just as I Am」から一発目の「ハーレム」。アルバムプロデュースはブッカー・T・ジョーンズなので録音はドラムのアル・ジャクスンJrとベースのドナルド・ダック・ダンが参加していて、


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あとはフライング・ブリトー・ブラザーズにいたクリス・エスリッジ、セッションドラマーのジム・ケルトナー、スティーヴン・スティルス、パーカッショニストのボビー・ホール・ポーターが参加している。


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このアルバムではヒットした「エインノー・サンシャイン」とか、R&Bのテディ・ライリーのブラック・ストリートの「ノー・ディギティー」でサンプリングされたり、アル・ジャロウ、メリー・クレイトン、ギル・スコット・ヘロン、そしてバーブラ・ストレイサンドまでにもカバーされた「グランドマズ・ハンズ」が有名曲だけど、自分としては先にあげた「ハーレム」がこのアルバムの中で一番好きな曲だ


ビルの弾くアコースティック・ギターのイントロから始まってダック・ダンのベースと印象的なストリングスが絡みアル・ジャクソンのワイルドなドラム。1曲目からかなり攻撃的なナンバーだと思う
 
この曲をデビューシングルとしてカットしたのだがB面曲の「エインノー・サンシャイン」の方が火が付いてヒットした。


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セカンド・アルバムの「スティル・ビル」は前にブログで自分が語っているように「ユーズ・ミー」で決まりなんだし、アレサも取り上げていた「レット・ミー・イン・ユア・ライフ」も良いのだけど、やっぱりギャッドソンのドラムとアル・マッケイの後釜としてチャールズ・ライト&ザ・ワッツ・103rd・ストリート・リズム・バンドに参加したバーナード・ブラックマンのファンキーなギター、レイ・ジャクソンがアレンジする、これまた曲の味付けにストリングスがファンキーに絡むナンバーの「キッシング・マイ・ラヴ」


このリズムも最高!ギャッドソンのドラムがあってこそ、このアルバムは名アルバムになったと思う。


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サード・アルバムの「ライヴ・アット・カーネギー・ホール」ではシングルカットもされた「フレンド・オブ・マイン」で決まり!


ライヴ・アルバムのこのアルバムでは1曲目の「ユーズ・ミー」も当然最高なのだが、このアルバムで初披露された「フレンド・オブ・マイン」は「スティル・ビル」のレコーディングと同じメンバーの演奏にホーンとストリングスも入ったナンバーで、ビルの間奏のメンバー紹介もカッコいい!


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4枚目の「+ジャストメンツ」はホセ・フェリシアーノがギターで参加しているミディアム・ナンバーの「キャン・ウィ・プリテンド」と同じくホセがパーカッションで参加しているアルバム・ラスト曲の「レイルロード・マン」が良い


「レイルロード・マン」はパーカッションとエレピ、ファンキーなギターのリズムが印象的なナンバーでかなり異色な作品だけど、自分としてはかなり惹き込まれる曲だ


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75年作の5枚目の「メイキング・ミュージック」はラストナンバーの「ハロー・ライク・ビフォー」が自分のお気に入りだ


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ポール・ライザーのストリングス・アレンジ、ハーヴェイ・メイスンのドラム、この曲では大人しく堅実なリズムを刻んでいるベースのルイス・ジョンソン、イントロで目立っているアコースティック・ギターはデニス・バディマー、キーボードはラリー・ナッシュ、パーカッションはラルフ・マクドナルドの豪華メンバー


間奏のラリーの弾くアープ・シンセにアーニー・ワッツのソプラノ・サックスが絡むバラード・ナンバー


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他にもソウルフルなコーラスが絡む「メイク・ラヴ・トゥ・ユア・マインド」とストリングスが前面に出たアレンジのバラード・ナンバーの「アイ・ラヴ・ユー・ドーン」も素晴らしい


6枚目のアルバム「ネイクド・アンド・ワーム」は「イフ・アイ・ディドント・ミーン・ユー・ウェル」が良い


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レイ・パーカーJrのレイディオのメンバーだったラリー・トルバートのドラムと、同じくレイディオのメンバーだったジェリー・ナイトのベース、そして後にジェフ・パリスとして活動するジェフ・リードのピアノの3リズムがベースとなったミディアムなリズミカルなナンバー


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77年作の7枚目「メナジェリー」は1発目の「ラヴリー・デイ」が有名だが、自分はジェリー・ナイトのファンキーベースとポール・ライザーアレンジのストリングスが印象的な「ゼン・ユー・スマイル・アット・ミー」と、ビルとスキップ・スカボローが共作したシリータのカバーで有名なナンバーの「レット・ミー・ビー・ザ・ワン・ユー・ニード」(自分的には断然シリータのカバーの方が良いと思っているが)


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このアルバム「メナジェリー」は捨て曲ナシの良く出来たアルバムで、ソウルフルな曲とポップな曲が入った傑作アルバムだと思う。ソウル系のセッション・ミュージシャンばかりの中で、次作にも参加しているドラマーのあのラス・カンケルがこのアルバムから参加しているが、それはビルがサセックス・レーベルの頃のネイティヴなソウルアルバムを作っていた頃と違いコロンビア・レーベルに移ってポップなアルバムを作り始めた事の一つの例にもなる事柄だと思う。


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78年作の7thアルバム「アバウト・ラヴ」。


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このアルバムでは「ルック・トゥ・イーチ・アザー・フォー・ラヴ」と「ラヴ・イズ」がマイ・フェイバリット


「ルック・トゥ・イーチ・アザー・フォー・ラヴ」では前作に参加していたラス・カンケルとブライアン・ガロファロがベースで参加しているのだが、このブライアン・ガロファロはジョン・スチュワート、ジョー・ウォルシュのソロ、ネッド・ドヒニー等のアルバムに参加しているカナダ出身のミュージシャンで「名前のない馬」で有名な80年以降のアメリカのメンバーだった人みたいで、ギターもベースも弾けるセッションミュージシャン


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やはりラス・カンケルとの関係でこのビルのアルバムに参加したみたいだが、経歴を見たらポップ・ロック系ばかりのアルバムに参加してたみたいだったので、ビルのようなソウル系のアーティストに参加したのはかなり異色


そんな二人のメンバーにアイドリス・ムハマッドとかハーヴェイ・メイスンのソロアルバムやDJ・ロジャースのアルバムに参加していた、音楽界にも同姓同名がいっぱいいるポール・スミスのキーボードにラルフ・マクドナルドのパーカッション


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本当にこのレコーディングメンバーだけでも異色な組み合わせの上に、ラルフ・マクドナルドと一緒にやっていたウィリアム・イートンのストリングスアレンジとモータウンで仕事をしていたアレンジャーのウェイド・マーカスのホーンアレンジ 


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このアルバムのプロデューサーはポール・スミスだったのだが、(勿論、ビルの要請があったからだと思うが)前作の兼ね合いからラスとブライアンが参加し、あとはポール・スミスの人脈で呼んで来たスタジオミュージシャンだったのだろう


「ラヴ・イズ」は前作でもリズムを組んでいたファイヴ・ステアステップスのメンバーだったケニー・バークのベースがブライアンに代わりベースを弾いていて、あとのメンバーは「ルック・トゥ・イーチ・アザー・フォー・ラヴ」と一緒 この二曲ともビルとポール・スミスの共作で1曲以外は全曲二人の共作


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この7枚目のアルバムから暫く間があって85年に出されたビルのラストアルバム「ワッチング・ユー・ワッチング・ミー」


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これも時代の流れか、ビルの初期のソウルフルなアルバムの頃の面影も全く無くなってしまった、中にはソウルを感じさせるような曲もあるが全体的にとってもポップなアルバムだ。


自分的にはこの時代のポップな曲はアレンジがいかにも80年代って感じで退屈さも感じさせるのだが、その中でも、ビルとデヴィッド・フォスター、そしてあのラリー・カールトンまで曲作りに絡んでいるAOR風な「オー・イェ」と「サムシング・ザット・ターンズ・ユー・オン」が未だ聴けるって感じ


「オー・イェ」では曲作りに参加していたラリー・カールトンがビルと共同でプロデュースして、ラリーはギタリストとしては参加せず、マイケル・ランドゥがギターを弾いている。ドラムはジョン・ロビンソン、ベースはネイサン・イースト、キーボードとアレンジはデヴィッド・フォスター、パーカッションはポーリーニョ・ダ・コスタで「サムシング・ザット・ターンズ・ユー・オン」の方は正に時代でキーボードとシンセの多重録音


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以上 ビルの全アルバムを自分の好きな曲と言う事で自分なりに書いてみたが、ビルは先に書いたようにレーベルが変わり、時代も変わった事もあり、初期の頃の黒人向けのソウルフルな音楽から次第に白人にも受け入られるポップな曲作りになって行った


自分としてはここでも書いたようにポップになってからも良い曲はあると思うが、やはりビルは初期の方がピンと来るし、その時代の頃がやはり好きだ


まぁ~グローヴァー・ワシントンJrとのヒット曲もあるし、初期の頃もポップになってからもビルはヒット曲があるけど、ビルの一般に知られた曲はビルがポップになってからの曲だと思うが、ソウル好きな人はやはりサセックス時代のビルの方が好きな人が多いと思う


ソウルの名シンガーソングライターの一人だったビル・ウィザース。


沢山の作品を作り出し、数々の名曲を残してくれたビルに感謝したい

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