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渡辺貞夫 コンサート [Jazz]

 

渡辺貞夫 2.jpg


前から言ってきたように、ナベサダ(渡辺貞夫)のコンサートに行って来ました


何か盛り上がりもそんなになく無難なコンサートだったと言うのが正直な印象だ


自分は渡辺貞夫は、日本のクロスオーバー期の第一人者と言われるくらいのブームの時期に観たので、コアなジャズファンどころか一般のクロスオーバーファンが大勢観に来て満席の状態で観た時期だったので、40年以上振りにナベサダを観た。


あの当時はスタジオミュージシャンの一流どころを引き連れて、1回目の時も二回目の時もバックのミュージシャン観たさに行ったのが正直なところだった


だから自分はナベサダはクロスオーバー時期のアルバムとグレートジャズトリオとの演奏のモダンジャズのアルバム2枚しか持ってない


コンサートの演奏を観に行ってこんなことを言うのも何なのだが、貞夫さんはクロスオーバー系の演奏で特にソプラノを吹く時の演奏は軽過ぎて自分としてはイージーリスニング風に聴こえてしまう


それこそ60年代のラテンやバップをやっていた方が生き生きとして素晴らしい演奏だと思っている


元々自分はアルト吹きならバリバリのバップ系の演奏が好きなのだが、もう若い時みたくそのような演奏を渡辺さんに求めるのは無理なのだろうか・・・(パーカーの曲を演奏しているのは素晴らしいのだけど)


最近のアルバムの曲がメインで中には4ビートのジャズもあり、その方がノレた


バラードでソプラノを吹いているとただただ眠くなるって感じで、そういうバラードが続くと眠くなるのを堪えるのに必死だった(何せ最前列の貞夫さんの真正面だったから)


一番の期待のピーター・アースキンのドラムはフュージョン系でも無難な演奏で4ビートでは意識して注目していたが派手なドラムソロも無く終始無難な演奏ってっ感じだった


あの当時ライヴで観たウェザーリポートの頃の「ブラック・マーケット」の演奏の迫力、リズムとしてジャコとの演奏の凄さがみじんも感じられなかった。


確かに歳も取り太ってしまっていて、あの当時の迫力のある演奏を期待するのも無理だと思うが、全て無難な演奏でピーターだからって演奏の魅力を感じるものが残念ながらなかった


ピーター・アースキン.jpg


養父貴(ようふたかし)さんの演奏は初めて観たけど、これまたギターを入れるほどの編成の演奏だったのかと思わせるし、まぁ~派手に出て来て演奏すれば良い訳ではないけど、リードギターを披露していたが、演奏上さり気ないリズムギターを弾くにせよ全体の中で重要な音の一部になっていたとは余り思えない


養父貴.jpg


ベースのベン・ウィリアムスはヒップホップ系ジャズもやるほどの最近のベーシストみたいだが、エレクトリックの時は本当に無難でスラップもタップも殆どなく、バックで的確なリズムをキープするのに徹していた感じだったし、ウッドの時の演奏は多少目立っていたけど、引きずり込まれるような演奏ではなかった


ベン・ウィリアムス.jpg


ラッセル・フェランテのキーボード及びアコースティックもバックの演奏に徹していた感じで、今回のステージは全体的に派手な盛り上がりも無く、各プレイヤーがソロで大喝采を浴びるようなことも無かった。


ラッセル・フェランテ.jpg


最後のマイ・ディア・ライフの時の演奏が一番拍手が多い感じで、観客席からの掛け声も殆どなく、自分は最前列だったから演奏中に後方は観れなかったが、恐らくスタンディングオベーションも起きてなかったように思われる


世代的には圧倒的に60代以上ばかりだろう。どうみても自分よりも年上ばかりだし、ジャズファンとして行ったファンは物足りない演奏と思ったはず


フュージョン系の演奏を入れるにせよ、結構認知された曲をやったり、各プレイヤーのソロをフューチャーしたバリバリのバップ系のジャズを演奏したり、多くの者が知っているような有名なスタンダードをやっても良かったと思う


まぁ~スタンダードの「スマイル」と「花は咲く」のメドレーで演奏はしていたけど、ソロでしんみり聴かせていたのは雰囲気的に分かるのだが、曲の構成がバラード等の地味曲も多過ぎて、構成上盛り上がりに欠けて拍手が一斉に沸くと言う雰囲気でもなかった


何か厳しい評価の論調になっているが、自分は観たかったミュージシャンだから、盲目的に褒めたり、「良かった!」等と言うような事はしない


ベニー・ゴルソンの時もチック・コリアの時も演奏を聴いて、弾き付けられる、魅せられる、ところは確かにあったんだけどなぁ


今回は選曲や各パートの見せ場等の構成上の問題があったのだと思う


最近のライヴはメタルでもラテンでも演奏に強くのめり込んだり、楽しんだところがあったのに、ネームバリューだけで期待して行っても失敗することもあるのものだと分かった感じだった


唯一、貞夫さんとあのピーター・アースキンを40年以上振りに観れたのが唯一の収穫だったような感じで終わったコンサートだった。


スティーヴ・ガッドのバックでギタリストの、あのデヴィッド・スピノザが12月に札幌に来るみたいだが、もうソールドアウトでチケットが取れないから観れないのが残念だった


さすがにガッドなら今でももう少し魅せるドラムを披露してくれたと思うし、スピノザも凄く観たかったな


次はジャズクラブのクリスマスパーティだ






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