SSブログ

サンソン リクエスト [音楽]


サンソンの洋楽中心の残暑リクエスト大会


やっぱりこう言うプログラムは心ときめいて楽しいね


自分は過去にサンソンにはがきを出して名前だけだが読まれた事は3度あったが


自分なりの拘りで、シュガーベイブ時代のラジオ番組について質問した時やジェリー・ロス特集の時には自信を持ってリクエストはがきを出したが読まれなかった・・・


まぁ~達郎さんは頑固で、ある意味偏屈者だから、下手にマニアックな事を書いてはがきを出しても取り上げてもらうのはかなり難しそうだ


まぁ目を通してもらっていると思うけど、やはり何度もはがきを出して常連以上の超常連にならないと読んでもらえないのだろうな


そんなこともあり、もう拘って意識してリクエストしても、そんな中でも達郎さんが取り上げそうな曲の事まで(達郎さんが好みそうな曲など)考えてリクエストしないと採用されるのは難しいだろう


だから最近はもっぱら聴く事だけでリクエストはがきを出そうなんて事も思ったりはしないでサンソンを聴いている


まぁ~自分は世間話なんて書いて読んでもらおうとは思わないし、実際、世間話を書くような内容の日々を自分は送ってないのも確かなのでw 自分としては音楽の話題以外ではがきを出すなんてことは考えられないです


今回の番組のリクエスト曲も全曲自分が保有していた、正にドンピシャ!って感じで聴き応えがあった


先ず1曲目のTHE ROGUESの「Come On, Let's Go!」


自分は曲を聴いても実際にWMPなどで確認をしないと、持っているのかどうか分からない場合が結構ある


そりゃ~アルバムの中の曲や有名曲じゃない場合は(有名じゃないアーティストも含めて)保有している全曲を把握しているなんて事は有り得ないので、管理しているプレイヤーやフォルダで確認しないと分からない事が良くある


だから達郎さんも言っていたことがあるが、持っているアルバムやCDを意識しないで又購入してしまって重複してしまったCDが結構ある


そんなこともあって、購入する時に「あれ、このアルバム持っていたのじゃないのか?」って確認しながら購入する事が多くなってきている


まぁ~自分の欲しいアルバムは当然自分の欲しい傾向としてだいたい決まっているから、一度買ったアルバムでも欲しくなる場合が多々あるw(特にレア物は保有の確認前に食指が動く傾向になる事が多いw)


このThe Roguesの曲の場合も確認したのだが、ブルース・ジョンストンとテリー・メルチャーのベスト盤で持っていた


達郎さんの「Only With You」の関連で「Don't Run Away」を持っていないと!と言う事で購入していたベスト盤を改めて聴いているが、バリー・デヴォルゾンとボディー・チャンドラー作の「Halfway」とラリー・マークス作曲と未だ結婚前のマリリンとアラン・バーグマンが作詞した「Come Love」は良いと思う


シングルオンリーのベスト盤なので貴重な音源集になると思うが、「Don't Run Away」の出来が余りにも良過ぎて自分としては上記に挙げた曲以外はそんなに印象が残ってないと言うのが正直なところ


The Best of Bruce & Terry.jpg


アルゾ・フロンテのアルバムは言う事ないだろう!


達郎さんが取り上げていた1stアルバムの「Looking for You」(後に「Alzo」とタイトルが変更された)と2ndアルバムの「Takin' So Long」を持っているが、1stの方が断然良い


レコーディングメンバーはこのアルバムをプロデュースしたボブ・ドロウとジャズ系のミュージシャン


全曲アルゾ作のアコースティックギターをメインにしたサウンドだけど、ストリングスも入ったりして凄く洒落たアルバムだ


サンソンで取り上げていた「Don't Ask Me Why」を始め、このアルバム曲の中で一番の名曲として取り上げられる「Looks Like Rain」は確かに素晴らしい


あとはアコースティック・ギターがメインのサウンドの中でもエレピがワンポイントになったシンプルだけど洒落たナンバーの「You Know Me, I Know You」 とにかく全曲が粒ぞろいの名アルバム


Alzo (Looking for You).jpg


スパンキー&アワー・ギャング関連でも良い仕事をしていたボブ・ドロウ


自分はボブのソロアルバムは2枚持っているが、56年の名盤「デヴィル・メイ・ケア」はやはりパーカーの「ヤードバード組曲」で決まりだろう!


ボブの弾き語りのピアノにベースとドラムのトリオにトランペットとヴィブラフォンが入ったクインテットの演奏


ボブ自身のオリジナル曲も入っているが、あとはパーカーとギレスピーのバップナンバー以外はティンパン系スタンダード その中でもライオネル・ハンプトンとジョニー・バーク作曲、ジョニー・マーサー作詞の「Midnight Sun」のバラードとロジャース&ハート作の「Johnny One Note」の高速スウィングナンバーが素敵だ


Devil May Care.jpg


ボブは弘田三枝子さんのところでも書いた、名曲「Comin' Home Baby」の作詞もした人だし、ジャズだけじゃなく先に述べたようにポップ系のアーティストのプロデュースもしたりしていたし、勿論自身のヴォーカル&ピアノも披露している多才な人だった


ルーサー・イングラムは大ヒット曲のアルバムタイトル曲の「(If Loving You Is Wrong) I Don't Want to Be Right」の1stと2ndの「I've Been Here All the Time」の2枚持っているが、ルーサーは渋いね


ルーサーはリズミカルでハードなシャウト系のヴォーカルじゃないので、バラードかミディアムナンバーが多いのだが、1stではサンソンでかけていた「Love Ain't Gonna Run Me Away」と比較的リズミカルなソウルナンバーの「I Can't Stop」が良い


いかにもサザンソウルって感じのサウンドでNYやLA、CHICAGOなどの都会的なソウルじゃないけど、ソウル好きな人にはググッと来る沁みるソウルです


If Loving You Is Wrong I Don't Want to Be Right.jpg


そしてバリー・ホワイト 


確かに達郎さんはバリー・ホワイト好きなんだろうね サンソンで良くかかるって感じするもの


バリーに関しては自分はソロでは3枚だけ持っていないアルバムはあるが、ベスト盤も入れると20枚以上持っている


何せバリーのデビューシングルの「I'm Gonna Love You Just a Little More, Baby」をビルボードでチャートに上がっていた時にラジオで聴いて一発で好きになった曲で、ラヴ・アンリミテッドとバリーが20th Century Recordsから本国でレコードを出していた時に日本発売は未だ決まっていなかったので、バリーのデビューシングル曲は日本発売の予定が無かった


だからラジオから録音した曲を何度も聴いていて、日本のキングレコードからバリーのデビューアルバムの「I've Got so Much to Give」が発売されるまではこの曲をレコードで聴く事は出来なかった


でもバリーのレコードが日本で最初に発売されたのは確か2ndアルバムの「Stone Gon'」だったはず


だから最初に買ったアルバムは「Stone Gon'」で、その次に1stアルバムを買った


とにかく「I'm Gonna Love You Just a Little More, Baby」は長尺な曲でバリーのバリトンヴォイスが目立った、アイザック・ヘイズの「黒いジャガー(Shaft)」に通じるような全然ポップなソウルじゃないサウンド重視の曲だった


だから中学生の自分には前にここでも書いていたように「黒いジャガー」にも惹かれていたので、この曲がとっても新鮮に聴こえて好きになったのだと思う


アルバムタイトル曲の「I've Got so Much to Give」も好きだったし、とにかくアルバム全曲が長い曲ばかりで曲数も少ないアルバムだったのだが、普通これだけ長い曲ばかりだとプログレじゃないのでソウルだと飽きそうだったが、アルバム単位で全曲聴けた


I've Got so Much to Give.jpeg


同じ頃にバリーと20th Century Recordsからレコードを出したラヴ・アンリミテッドと後に大ヒットするラヴ・アンリミテッド・オーケストラ等のジーン・ペイジを始めとしたやはりオーケストラアレンジとLAのファーストコールのミュージシャン達が作り上げたサウンドが素晴らしかったからだと思う


2ndアルバムではアルバムから二番目にシングルカットした「Honey Please, Can't Ya See」が大好きで、特にシングルヴァージョンの方がコンガがフューチャーされていて好きだった


バリーの好きな曲はアルバムの数くらい多くあるけど、この「Honey Please, Can't Ya See」はその中でも上位に来る曲だ


2ndアルバムでは最初にシングルカットした「Never, Never Gonna Give Ya Up」も勿論好きだった イントロから盛り上がって行く弦の音にゾクゾクしたなぁ


Stone Gon'.jpg


全部のアルバムから書いて行ったらキリがないけど、3rdアルバムの「Can't Get Enough」では、ラヴ・アンリミテッドのアルバムで先に取り上げられていた「Oh Love, Well We Finally Made It」


自分としてはラヴ・アンリミテッドのヴァージョンの方が死ぬほど好きなんだけど(コーラスグループのラヴ・アンリミテッドでは一番好きな曲になる)バリーのヴァージョンも凄く良いし、「I Love You More Than Anything (In This World Girl)」も心トキメクほど大好きな曲


Can't Get Enough.jpeg


あと77年のアルバム「Barry White Sings for Someone You Love」からは「You're So Good, You're Bad」と「I Never Thought I'd Fall in Love With You」もとっても良いし


Barry White Sings for Someone You Love.jpg


サンソンでも取り上げていた78年のアルバム「The Man」からの「September When I First Met You」確かに良い曲で自分も好きなんだけど、「Sha La La Means I Love You」もラテンタッチのアレンジにホーンとオーケストラが被さる迫力ある曲でとっても惹かれる


The Man.jpg


79年のアルバム「I Love to Sing the Songs I Sing」からのアルバムラストナンバーの「How Did You Know It Was Me?」も何度も聴いてきた曲で、自分のベスト3に入れてもおかしくないくらいの曲だ(ハッキリ言って、これだけバリーの好きな曲を挙げると順位も付けにくいが・・・)


I Love to Sing the Songs I Sing.jpg


最後にバリーの後期のアルバムとして89年の「Barry White: The Man Is Back!」から「Follow That and See (Where It Leads Y'all)」も大好きな曲で、全盛期の頃から見たらかなりサウンドが変わってしまったが、バリーの後期の曲の中ではよく聴いて来た曲だった


Barry White The Man Is Back!.jpg


最後のブロッサム・ディアリー 


当然自分も大好きなジャズシンガーで、70年代以前のアルバムを10枚ほど保有している


いわゆる俗に言うカマトトシンガーと言われたディアリー、見た目も声も非常にチャーミングで男性ファンが多かった


ディアリーをリクエストした人はとっても良い趣味してる!


サンソンでかけていた「I Wish You Love」が入っているアルバム「May I Come In?」はジャック・マーシャルのアレンジで、キャピトルのレーベルカラーを出したとっても洒落たアルバムだ


May I Come In.jpg


I Wish You Love」は達郎さんが言っていたように、フランス人の詩人のシャルル・トレネが書いた曲で、アルバート・ビーチが英語̪詞を付けグロリア・リンのヒットによってスタンダードになった


シャルル・トレネはボビー・ダーリンのヒット曲でも有名な「Beyond the Sea」の原曲である「ラ・メール(La mer)」を作った人でも有名な人


「I Wish You Love」は本当に良い曲で、スタンダードナンバーになっているだけあって、自分が持っている曲で30曲以上のヴァージョンがある


その中でも自分のお気に入りは、先ず定番のグロリア・リンの63年のアルバム「Gloria, Marty & Strings」からのストリングスに南国風なコンガが入ったゴージャスなサウンドのヴァージョン 言う事ナシだ!


Gloria, Marty & Strings.jpg


そしてポップスターでもビッグバンドアレンジで歌う、最近ここのブログで自分が良く書いているバーブラ・ストレイサンドのヴァージョン


ミシェル・ルグランがアレンジした66年のアルバム「Je M'appelle Barbra」の中に入っている曲で、アルバムの中でこの曲だけ唯一ジャズアレンジで歌っている迫力あるバーブラの歌唱が聴けるナンバーだ


Je M'appelle Barbra.jpg


あと同じくポップ系のアーティストではホセ・フェリシアーノのヴァージョン


66年のアルバム「Fantastic Feliciano (The Voice And Guitar Of José Feliciano) 」からのヴァージョンで、ホセの歌唱にチャーリー・カレロのストリングスアレンジが被さってくるホセの熱唱が心にしみる曲だ


Fantastic Feliciano (The Voice And Guitar Of José Feliciano).jpg


この「I Wish You Love」はスタンダードとして当然ジャズ系ヴァージョンが多いのだけど、敢えてポップ系のアーティストのヴァージョンを2曲取り上げてみた。


お次はソウル系から、ウィリー・ハッチのヴァージョン


76年のアルバム「Concert in Blues」からのヴァージョン。ギャッドソンとスコット・エドワーズのリズム隊にアーサー・アダムス、ジェミィ・テイラーのファンキーギターが絡む


スタンダードナンバーをソウルフルにアレンジしたとってもカッコいいナンバー。


スタンダードをソウルフルにアレンジした曲で他にもカッコイイ曲はあるけど、この曲もその中の一つだ


Concert in Blues.jpg


それでは最後にやはりジャズヴァージョンとしての自分の好きな曲を1曲挙げると、渋いところでアン・ウィリアムスのヴァージョン、61年のアルバム「First Time Out」からで、アルバムとしては1枚だけしか出してないジャズ・シンガーで、ベーシストのジョージ・デュヴィヴィエ、ミルトン・ヒントン、トランペッターのクラーク・テリー、フルートでシェルダン・パウエルが参加しているアルバム


ジャズヴァージョンではあるけど、アンの軽やかな歌が聴けるヴァージョンだ


First Time Out.jpg


と言う訳で、やはりサンソンのプログラムから今回も記事を書いてみた


まぁ~何度もここで言って来ているけど、やはり達郎さんがサンソンでかける曲はほぼ100%で自分の琴線に触れる曲ばかりかけるので記事にしたくなっちゃいます!


ブロッサム・ディアリーの事は今回は曲の記事の方で書いたので、又改めてアルバム単位で書いてみたい

nice!(0)  コメント(0) 

日本一のジャズシンガー 弘田三枝子さん [Vocal]

弘田三枝子さんが亡くなって1カ月が経った


弘田三枝子.jpg


そしてサンソンの達郎さんとまりやさんとの夫婦放談で弘田三枝子さんを取り上げていた


洋楽が好きになり本格的に音楽好きになった中学生の頃から自分は歌謡曲のレコードを買うなんて事も無かったし、テレビラジオ等で意識して歌謡曲、邦楽を聴くような事はなかった、と言うよりも、むしろバカにしていた(ニューミュージックやシティポップと言われる邦楽を聴くようになるまで)

それで大学生になりジャズも聴くようになって行った頃に、ベースプレイヤーのリチャード・デイヴィスの77年のソロアルバム「Fancy Free」を買った時に弘田三枝子さんの名前を見付けて非常に興味を持った


Fancy Free.jpg

弘田三枝子さんの歌謡曲のヒット時代は勿論知っていて、自分は歌謡曲の人だと思っていたので、ラジオ等で弘田さんがジャズを歌っている事は何となく知っていた記憶もあるのだが(テレビ番組の「サウンドインS」等で弘田さんがジャズを歌っていたのは見ていた)、リチャードのアルバムで改めて弘田さんはジャズを歌っているんだ!と、気付かされた

弘田さんの歌はリチャードのアルバムでは本格的なスタンダードジャズって感じよりも、ミディアムなライトジャズって感じの歌唱で1曲しか歌っていなかった

それでも弘田さんはリチャードと繋がりがあるんだ!と思って、それからかなり後の83年に弘田さんのアルバム「Touch of Breeze」を買った


Touch of Breeze.jpg


このアルバムはジャズと言うよりも今で言うシティポップ系のサウンドで当時は売り出されたアルバムだった。

大野雄二さんがプロデュースとアレンジをし、昨年観た大野さんのコンサートのメンバーでもあった、ドラマーの市川康さん、ベースの長岡道夫さんや、岡沢章さん、高水”大仏”健司さん、日本のモダンジャズの重鎮のウッドベーシストの荒川康男さん、ギターは矢島賢さん、松原正樹さん、土方隆行さん、ボサノバ・アコースティックギターの名手で中牟礼貞則さん、キーボードは大野さんと大谷和夫さん等の錚々たるメンバーで録音されたアルバムである。


シティポップを意識したアルバムだったのでスタンダードジャズを歌うと言うアルバムではなかったのだが、殆どの曲を大野さんが作曲して捨て曲無しの全曲標準以上の出来の楽曲が入った良く出来たアルバムだった。


どんなジャンルでも歌いこなせる弘田さんの抜群の歌唱力はこのアルバムでも納得させられた


それから弘田さんのポップスを歌っているアルバムや「じゃずこれくしょん」のボックスセット等も購入して、弘田さんのジャズアルバムと言うものは殆ど揃えた


じゃずこれくしょん.jpg


その中でも日本人シンガーとして初めてニューポート・ジャズ・フェスティヴァルに出演の為に渡米した時の65年にNYで録音された「Miko in New York」


MIKO IN NEW YORK.jpg


ビリー・テイラーのピアノ、ベン・タッカーのベース、名手グラディ・テイトのドラムのトリオをバックに録音された


あのエラ・フィッツジェラルドに「弘田さんを是非!養子に欲しい!」と言わせたくらい、弘田さんの歌唱は本場のアメリカでも認められた。


このアルバムは弘田さんが18歳の時の録音されたアルバムだが、アルバム1曲目のベン・タッカー作曲、ボブ・ドロー作詞の「Right Here Right Now」で、弘田さんの素晴らしいスキャットが聴ける


日本人とは思えないスウィング感で、弘田さんのスキャットは日本で一番!と、自分は思っている


「Right Here Right Now」と同コンビのベンの作曲、ボブの作詞で、ハービー・マンやメル・トーメで有名になった「I'm Comin' Home Baby」でも、弘田さんのスキャットが聴け、ベンのアドリブで「さくら、さくら」のベースフレーズも聴ける


そんな中でもアルバムラストナンバーのベニーグッドマンとライオネル・ハンプトンが作曲した「Flying Home」の弘田さんのスキャットは秀悦だ 


トリオの演奏がメインとなった長尺の曲で弘田さんはスキャットしかしていないのだけど、充分聴き応えがある


弘田さんは進駐軍のキャンプで幼い時からポップスやジャズを歌っていたので、弘田さんが中学生の時にデビューした時から弘田さんはジャズも歌えたので、NYで録音した「Miko in New York」よりも前に日本でジャズナンバーを歌うアルバムも出していた


63年に出した弘田さんの記念すべき最初のジャズアルバムの「弘田三枝子スタンダードを唄う」では八城一夫トリオをバックに歌うガーシュイン作曲、バラード・マクドナルドとB.G.デシルヴァが作詞した「Somebody Loves Me」と、宮間利之ニューハードのビッグバンドをバックに歌うベニーグッドマンの超有名曲「Sing Sing Sing」が特に素晴らしく、16歳の日本人シンガーが歌が上手いだけじゃなく表現力があって本当にスウィングしてジャズを歌っている事は当時でも現代でも凄い事だったと思う


弘田三枝子スタンダードを唄う.jpg


同じ63年に出された日本の民謡をジャズアレンジで歌うアルバム「日本民謡を唄う」でも、前田憲男さんのアレンジ、宮間利之ニューハード・オーケストラをバックに「おてもやん」や「ソーラン節」等ではスウィング感だけでなく、弘田さんのパンチのある歌唱が当時ポップスのカバーのヒット曲だけでなくジャズでも聴ける


日本民謡を唄う2.jpg


これだけの表現力と歌唱は歌が上手いだけじゃ出来ない。やはり本場のアメリカ人の前で弘田さんが幼い頃から歌っていたから独特のパンチ力のある歌唱が出来たのだと思う


普通歌唱に於いてこんな大袈裟とも言える表現力は当時の日本人では恥ずかしさもあったりして中々出来なかったと思う


あと60年代のジャズアルバムでは66年に出た「Miko in Concert」


Miko in Concert.jpg


原信夫とシャープス&フラッツとの共演のライヴアルバムで、これまた全曲スタンダードナンバーをビッグバンドをバックに弘田さんが歌っている。弘田さんの歌唱は弘田さんがポップシンガーじゃなく正にジャズシンガーであると言う事を証明している


全曲素晴らしいが、その中でも「Mack the Knife」「I've Got You Under My Skin」が凄く良く、特にトラディショナルナンバーの「When the Saints Go Marching In (聖者の行進)」がビッグバンドのアレンジの良さと相まって聴き応えがある。


70年代に入ってからの弘田さんのジャズアルバムでは、73年の「Jazz Time」の中の「I Want to Be Happy」高速スウィングで弘田さんが軽快に歌う


Jazz Time.jpg


弘田さんのアルバムでビッグバンドではなくコンボをバックに録音されるようになってからは鈴木宏昌さん(コルゲン鈴木)や大野雄二さんのアレンジでの録音が多くなっていくが、70年代に入り純粋なスタンダード系のジャズナンバーばかりじゃなく、次第にフュージョン系の演奏やアレンジの中で70年代ソウルナンバーも歌っている


そんな中でサンソンでも取り上げられていた76年のアルバム「My Funny Valentine」ではアレサの「Day Dreaming」もカバーしている


My Funny Valentine.jpg
コルゲンさんの弾くエレピ、市原さんのドラム、岡沢さんのベース、松木恒秀さんのギターと、当時のクロスオーバー系のサウンドアレンジでアレサよりもかなり洗練されたアレンジで弘田さんが歌っている
そして同じくコンボ編成でフュージョンサウンドのアレンジでスタンダードを歌っている77年の「In My Feeling」
In My Feeling.jpg
当時事件にもなった三角関係の当事者でもあるジャズギタリストの杉本喜代志さんが参加しているアルバムで、自分的にはスタンダードをフュージョンアレンジで歌ったものは余り好みではないのだが(曲にもよるけど)、アーヴィン・バーリン作の「They Say It's Wonderful」と、先に話した当時親密な仲になっていた杉本さんが作曲した曲に弘田さんが作詞したナンバーの「I'm Blind to All But You」が特に良い
杉本喜代志.jpg
あとは78年の再度リチャード・デイヴィスと共演したNY録音の「Step Across (with Richard Davis)」
Step Across (with Richard Davis).jpg


リチャードのベースに、ビリー・コブハムのドラム、スタンリー・カウエルのピアノ、ジョー・ファレルのサックス、日野照正のトランペットの豪華メンバー


スタンダードナンバーをメインとした楽曲と数曲のオリジナル曲で構成されたアルバム


ガーシュイン兄弟作の「Our Love Is Here to Stay」、ロジャース&ハートの「Bewitched」が高速スウィングナンバーで、このアルバムの中では特に自分が惹かれる曲だ


弘田さんは音楽以外で話題になる事もあって残念な事もあったと思うが、弘田さんのシンガーとしての実力は稀に見る才能の持ち主のオンリーワンなシンガーとして特に音楽関係の人達やファンからは正当に評価されていたのは確かだったと思う

nice!(0)  コメント(0) 

ちょっとだけ予想外だったな [音楽]


いつも以上に非常に楽しみにしていたサンソン

一発目はバリーだったか まぁ予想通りと言うか当然だったと思うけど

ぬわんと!この曲のストリングス・アレンジはドン・ピークだったのか!!!
Don Peake.jpg

達郎さんと同じくバリーもラヴ・アンリミテッドもストリングスアレンジと言えば自分もジーン・ページだと思っていたけど「Let the Music Play」のストリングスアレンジはドン・ピークだったんだ

まぁ~そう言われてみれば確かにラヴ・アンリミテッド・オーケストラの75年のアルバム「Music Maestro Please」のオーケストレーションでもドン・ピークの名があったな
Music Maestro Please.jpg

達郎さんも言っていたドン・ピークと言えばレッキング・クルーのメンバー

エディ・コクランやエヴァリー・ブラザーズとの仕事、特に63年のエヴァリー・ブラザーズとのイギリスツアーではキース・リチャーズ、エリック・クラプトン、そしてビートルズまで、彼等はドンのギターテクニックに感銘を受けた

白人のドンはレイ・チャールズ等との仕事で白人、黒人問わず、色んなジャンルの音楽に関わってきたミュージシャン

それではいつも恒例の自分のお気に入りを書いて行こう

ドンの初期の頃のアレンジした曲として、ボビー・ダーリンのティム・ハーディン作の「If I Were a Carpenter」とか。ジョン・セバスチャン作の「Lovin' You」とか持っているが、フォークっぽい地味な曲なので自分のお気に入りとはならない

そして60年代はモンキーズ等のポップ系の仕事も勿論レッキングクルーとして多かった

そんな訳で最初に紹介するのはパリス・シスターズにいてソロになってからのプリシラ・パリスの69年のセカンドアルバム「Priscilla Loves Billy」
このアルバムはスタンダードを歌うプリシラのジャズアルバムで、シド・フェラーと共同でドンがアレンジしている

スタンダード集のアルバムなので全曲自分が好きなのだが、ジョン・クレナー作曲、サミュエル・M・ルイス作詞の「Just Friends」、リチャード・A・ホワイティングとチャールズ・N・ダニエルズの共作の「He's Funny That Way」、ウォルター・グロス作曲、ジャック・ローレンス作詞の自分の大好きなスタンダード「Tenderly」この3曲のストリングスが特に美しい
Priscilla Loves Billy.jpg 

次はソウル系で達郎さんも言っていたタヴァレスで76年のアルバム「Sky High!」から、ミディアムバラードの「Wonderful」とフィリーダンサーっぽい「Don't Take Away the Music」共にドンのストリングス&ホーンアレンジによる楽曲だ

ジェームス・ギャッドソンのドラムとスコット・エドワーズのベースも抜群のコンビ
Sky High!.jpg

達郎さんが取り上げたバリーのアルバム「Let the Music Play」のアルバムではアルバムタイトル曲よりもアルバム1曲目の「Don't Know Where Love Has Gone」がこのアルバムで一番好きな曲だ

この曲のアレンジももろラヴ・アンリミテッド・オーケストラサウンドだけど、そういう意味では達郎さんが言っていたように確かにジーン・ページと同じようなアレンジをドンがしていたって感じ
Let the Music Play.jpg

まぁ~スコアはバリーが殆ど書いていると思うから、コンダクトによって若干オーケストラサウンドが変わったとしても、オーケストレーションはジーンもドンも余り変わらなかったのだろうと思う

他にはイヴォンヌ・エリマンのヒット曲「Hello Stranger」のストリングス&ホーン・アレンジもドンだったのねぇ 自分的にはウェイド・マーカスのアレンジの「Love Me」の方が圧倒的に良いと思うけど
Love Me.jpg

あとミニー・リパートンの77年のアルバム「Stay in Love」から「Young, Willing and Able」と「Could It Be I'm in Love」両方ともドンのストリングス&ホーン・アレンジ

前者はマーロ・ヘンダーソンのカッティングが聴けるファンキーナンバー、後者はミニーの5オクターヴ・ヴォイスが聴けるミディアムナンバー 面白い事にドンはギタリストなのに両曲にはギタリストとして参加してなく、マーロとボブ・ボウルズがギターだ
Stay in Love.jpg

ドンはソウル系サウンドのアレンジも多数手がけていたけど、やはりソウル系のファンキーサウンドのギタリストでは勿論なかったからだろう(ソウル系でもミディアムやバラードならありだったと思うけど)

5thディメンションの78年のアルバム「High On Sunshine」から「Sway」とか、グロリア・ゲイナーの大ヒット曲の「I Will Survive」が入っている79年のアルバム「Love Tracks」の1曲「You Can Exit」、あとアル・ウィルソンの79年のアルバム「Count the Days」の中の「Save a Dance」
High on Sunshine.jpg
Love Tracks.jpg
Count the Days.jpg

ドンは70年代後半は特にソウル系のアレンジが多くて、アルバムの中の数曲をアレンジする単発的ないかにもセッション的な仕事が多かったのだけど、面白い事にジーン・ぺージやウェイド・マーカスとアレンジを分け合う事が多かった。それだけ当時のウェスト・コーストのソウル系セッションでは彼等がアレンジャーとして欠かせなかったと言う事の表れだった

で、せっかくだから先にあげたドンのアレンジしたラヴ・アンリミテッド・オーケストラの「Music Maestro Please」の自分のお気に入り曲は「Makin' Believe That It's You」と「It's Only What I Feel」の2曲が特に良い

詳しいミュージシャン・クレジットが無いので分からないが、75年なのでいつものセッションメンバーでレコーディングしていると思われるが(ドンがギターで参加しているのは間違いないと思うが)、前者ではレイ・パーカーのいかにもと言うリズムギターの音が右チャンネルから聴こえるので参加しているのは間違いないと思われる。両曲のドラムも恐らくいつものエド・グリーンと思われるけど、四つ打ちのリズムに流れるようなストリングスが心地良い
Music Maestro Please.jpg

それでジーン・ページの事も書いておきたいのだが、前回予想したジーンのアレンジした曲の予想は深読みし過ぎたせいか見事に外れた(だってバリー・ホワイト関連でもドン・ピークのアレンジだものなぁ~まぁ~達郎さんも勘違いしていたのでジーンはかからずじまい)

ジーンは先ずラヴ・アンリミテッド・オーケストラでは達郎さんも言っていた「Satin Soul」だけど、これは正真正銘のジーンのアレンジだ。イントロのピアノのグリッサンドとドラムで始まる軽快な曲でリズムもホーンもモロファンキーなアレンジだが、やはりストリングスが美しい
White Gold.jpg

ジーンのソロアルバムは全部保有しているが、ラヴ・アンリミテッド・オーケストラの同じ流れでは74年の「Hot City」の中の「She's My Main Squeeze」と「Gene's Theme」が特に良くて、ラヴ・アンリミテッド・オーケストラと全く変わらないサウンドだ。前者はジーンの兄のラムゼイ・ルイスの「ジ・イン・クラウド」の作者としても有名なビリー・ページとジーンの共作で後者はバリー・ホワイトの作品

このアルバムでは「Satin Soul」も取り上げていて、ラヴ・アンリミテッド・オーケストラのヴァージョンとほぼ一緒だが若干違う まぁ~レコーディングメンバーもラヴ・アンリミテッド・オーケストラと一緒だし、スコアもそのまんま使っていると思うので逆に違う方が変だと思うけど、やっぱりコンダクトが違うとかで違いが出て来るのだろうか
Hot City.jpg

ジーンも先週達郎さんがかけていた白人系のアレンジャーと同じく経歴がとても長いので、ジーンは黒人だけどソウルだけに関わらずポップ系の仕事もしていたし、前回自分が書いていたあのバーブラにもアレンジで参加している(そう言う意味では有名な色んなアレンジャーを起用して来ているバーブラは凄い!さすが大御所!!!)
Barbra Streisand 2.jpg
ジーンのアレンジでは他にソウル・トレイン・ギャングの75年のテレビ番組のソウル・トレインのテーマに使われた、ズバリ!「Soul Train "75" (Vocal)」も良い!!!ソウルトレインのテーマ曲の中では78年のThe Hollywood Disco Jazz Bandの「Soul Train Theme '79」(←こちらはボビー・マーティン絡み)と並んで好きな曲、本家本元のMFSBの「TSOP」がかすんでしまうくらいだ
Don Cornelius Presents the Soul Train Gang (Soul Train ’75).jpg
Hollywood Disco Jazz Band Soul bTrain Theme '79.jpg

ジーンは超有名なジャクソン5関連からマニアックなインディアンバンドのレッドボーンやコメディアンのチーチ&チョンまでやはり幅広過ぎて取り上げるにしても半端ないので、今後関連性がある記事で書いて行きたいと思う

そして次はトム・ベルですが

何度もここでも自分が出して来た名前ですが、ギャンブル&ハフとトムの3人でマイティ・スリー・ミュージックと言うプロダクションを造りフィラデルフィアサウンドを支えて来た一人

トム・ベルではスピナーズが来るのは当然の選曲
The Spinners.jpg

まぁ~定番の選曲ならスタイリスティックスかスピナーズだろうと思うけど、あとはトム・ベルと言えばデルフォニックスだったんだろな
The Delfonics.jpg

自分的には敢えて定番曲を外せば、70年の彼等の3枚目のアルバム「The Delfonics」から「Trying to Make a Fool of Me」と「Over and Over」共にトムとデルフォニックスのウィリアム・ハートとの共作で自分のお気に入り
The Delfonics Album Cover.jpg

あとトム・ベルのプロデュース&アレンジ曲じゃないけど、デルフォニックスの曲で自分が一番好きな曲は彼等の74年のアルバム「Alive & Kicking」からの1曲で「I Told You So」。

プロデュースはウィリアムとウィルバートのハート兄弟とトム・ベルとスタン&ベルとして共同プロデューサーとして仕事をして来たスタン・ワトソン。アレンジはデルフォニックスを始めフィリーのアーティストのアレンジをして来たコールドウェル・マクミラン

バックは当然MFSBで軽快なフィリーダンサーの曲 デビューからこのアルバムまで黄金期のフィリーサウンドとして聴けるアルバム
Alive & Kicking.jpg

トム・ベルはダスティ・スプリングフィールド、ローラ・ニーロ等のポップ系シンガーのフィリー録音、そしてそれ以外でも仕事もしていて、スタイリスティックスの「Betcha by Golly, Wow」のオリジナルのコニー・スティーヴンスの「Keep Growing Strong」や、前にここで書いたナンシー・ウィルソンとかの仕事もして来ているのだけど、その中でもベット・ミドラーの72年のアルバム「The Divine Miss M」の中のボビー・フリーマンのカバー「Do You Want to Dance?」はこのアルバムの中で飛びぬけて秀逸な作品だ
A Brand New Me (US Release).jpg
Gonna Take a Miracle.jpg
Keep Growing Strong By Connie Stevens.jpg

当時アメリカでヒットしていた頃オリジナルも知らないまま凄く良い曲だと思って聴いてはいたが、あとからトムのストリングス&ホーンアレンジだと知って興奮した。バリー・マニロウやその他複数がプロデューサーとなっているアルバムではあるが、この「Do You Want to Dance?」をプロデュースしたジョエル・ドーンはジャズ系のミュージシャンを多くプロデュースして来た人なのだが、どういう繋がりでこの曲のアレンジをトム・ベルに任せたのか興味ある
The Divine Miss M.jpg
あとはトムはやはりフィリーではあまり有名じゃないところでもロニー・ダイソンやエボニーズ、ニューヨーク・シティ、それ以外に前にここのブログで書いたエルトン・ジョンとのアルバムやデニース・ウィリアムスと仕事をして優れた作品を残している
次はジミー・ハスケルですか
Jimmie Haskell.jpg
前回のストリングス特集でも出て来なかったのに、ソウル系のアレンジャーのところで取り上げられるとは思っていなかった
ジミーは確かに経歴も長く主にポップ系のアーティストのアレンジをして来た人だが、ジミーのアレンジと言うと自分的にはマック・デイヴィスの72年のナンバー1ヒット「Baby Don't Get Hooked on Me (愛は心に深く)」と自分の大好きなストーンズのサティスファクションのフレーズを取り入れた「One Hell of a Woman」、フォー・トップスの「Keeper of the Castle」のストリングス・アレンジを思い出すが、調べていて分かったのは、今回サンソンでもかかっていたPAN(←自分は知らなかったので購入リストに早速加えた)と同じくらい当時のヒット曲を知る人くらいしか知らないスウェッドホッグの72年のヒット曲「Hallelujah」のホーン・アレンジもしていたんですねぇ
Baby Don't Get Hooked On Me.jpg
Stop And Smell The Roses.jpgKeeper of the Castle.jpg
Pan.jpgHallelujah.jpg
あと同じく知る人ぞ知るマデュラとか有名なラズベリーズ等のポップロック系、有名どころではスティーリー・ダン、ビリー・ジョエル、エルトン・ジョン、他書ききれないほど多数
70年代になってからソウル系のアレンジも増えてソウルやあのドクター・バザーズ・オリジナル・サヴァンナ・バンド(←長いわ!w)自分としても書きたいアーティストアルバムがいっぱいある
次は又フィリーに戻ってボビー・マーティン、先週達郎さんも言っていたので、ボビーのアレンジした曲は当然かかると思っていたが、ド定番の「ミー・アンド・ミセス・ジョーンズ」ですか!
360 Degrees Of Billy Paul.jpg
自分もここで何度か書いて来ているけど本当に名曲ですね フィリーを語る上で絶対外せない名曲
まぁ~ボビーのアレンジだとやはりこの曲が出て来るのは至極当然
自分的にはボビーの初期のアレンジだとシンガーのクリフ・ノーブルズの歌は出て来ないバックの演奏でMFSBの初期の演奏のインスト盤がヒットしてしまった悲劇の68年のクリフ・ノーブルズ&カンパニーのヒット曲「The Horse」が来るが、まぁ~とりとめのない曲と言えば曲なんですが、先に話したエピソードと全米2位まで行った大ヒット曲なので取り上げてみました
The Horse.jpg
あとはハニー&ザ・ビーズの70年のアルバム「Love」から「Help Me (Get Over My Used to Be Lover)」、黄金期のフィリーサウンドほど垢抜けて洗練されたフィリーサウンドではないが、余り有名でないフィリーサウンドと言う事で取り上げたけど、このアルバムではロニー・ベイカーのアレンジの「Now That I Know」とノーマン・ハリスのアレンジの「I'll Spend My Life Loving You」はMFSBの華麗なストリングスが聴ける良い曲だ
Love.jpg
フィリーのヒット曲で知られた曲としてはハロルド・メルヴィン&ザ・ブルー・ノーツの73年のヒット曲「The Love I Lost」、アール・ヤングの四つ打ちサウンドが聴けるフィリーダンサーだ
Black & Blue.jpg
あとは当然のように出て来るMFSBでは
M.F.S.B..jpg
上記と同じくフィリーダンサーの名曲MFSBの2ndアルバムタイトル曲の「Love Is the Message」、3rdアルバムの同じくアルバムタイトル曲の「Brothers and Sisters」、名曲ぞろいの4thアルバム「Universal Love」では1発目の「Sexy」、ラジオのBGMによく使われることが多かった「T.L.C. (Tender Loving Care)」、4拍子のリズムでグイグイ来る「Let's Go Disco」、サタディ・ナイト・フィーバーのサントラにも使われたナイト・ライナーズのカバー曲「K-Jee」、ラストの浮揚感漂うエレピが流れるまさにタイトル通りの「My Mood」ボビーのアレンジした優れた楽曲がいっぱい入っていたMFSBの4thアルバム、5枚目の「Summertime」では「Summertime and I'm Feelin' Mellow」が軽快なナンバーでアルバムの中で一番好きな曲
M.F.S.B. 4.jpg
M.F.S.B. 5.jpegUniversal Love.jpg
Summertime.jpg
あとはウェス・モンゴメリーの兄でエレクトリック・ジャズベーシストのパイオニアとしても知られるモンク・モンゴメリーの74年のシグマ・サウンド録音のアルバムタイトル曲「Reality」と「Me & Mrs. Jones」のカバーの2曲。後者の方はオリジナルとカバーの共にボビーがストリングスアレンジした違いを聴き比べられる曲
Reality.jpg
そしてイントゥルーダーズの73年のヒット曲「 I'll Always Love My Mama」と74年のアルバム「Energy of Love」からは文句なく「A Nice Girl Like You」の2曲で決まり!洒落たフィーリーサウンドに流れるようなストリングス、まさにフィリーサウンドとはこれだ!みたいな共に自分の大好きな曲
Save the Children.jpgEnergy of Love.jpg
エクスタシー・パッション&ペインの74年の同名のアルバム「Ecstasy Passion & Pain」の中のフィリー好きには言わずと知れた「Ask Me」そして「Good Things Don't Last Forever」フィリーサウンドの名曲をいっぱい排出した70年代初期から中期までの光り輝く時代の曲
Ecstasy Passion & Pain.jpg
最後はジーン・ページのところでも取り上げたソウル・トレイン・ギャングの「Soul Train Gang [TV Version]」ジーンの所で書いたようにソウル・トレインのテーマでは2曲の自分の好きな曲を書いていたけど、この曲も好きなので、何だかんだ言っても自分は70年代のソウルトレインのテーマ曲はみんな好きだったと言う事になる
The Soul Train Gang.jpg
という事でボビーのアレンジしたアーティストやアルバムを書こうと思ってもまだまだ書き足りなくて漏れたアーティスト、アルバムががかなりあるので又改めて書きたい
最後はドン・セベスキー
Don Sebesky.jpg
アレンジャーとしては大御所でジャズ系が中心の人だったので達郎さんが取り上げるとは思っていなかった
とにかくジャズのアーティストが多いので、自分としてもドンが関連したアルバムもかなり持っているので取り上げるのも迷うが、
ドンのストリングスアレンジではなくビッグバンドアレンジが多かった先ずメイナード・ファーガソンから、61年のアルバム「Maynard '61 (Maynard Ferguson & His Orchestra)」から「The Pharaoh」、スライド・ハンプトンが書いたビッグバンドナンバー。前半はタイトル通りのどこか中東の雰囲気を漂わせるアレンジで、後半はもろビッグバンド・アレンジの曲(当然後半の方がカッコイイ!)
Maynard '61 (Maynard Ferguson & His Orchestra).jpg
同じく61年の「Straightaway Jazz Themes」では全曲迫力あるビッグバンド・サウンドがやはり聴ける
曲によってはファーガソンのハイノートがふんだんにフューチャーされ、ファーガソンのトランペットが堪能出来る、このアルバムではドンとウィリー・メイデンの共同で全曲アレンジを担当している
Straightaway Jazz Themes.jpg
63年の「The New Sounds of Maynard Ferguson」も全曲ビッグバンド・サウンドでカウント・ベイシーのテーマ曲の「One O'Clock Jump」でドンがアレンジをしている。そしてイギリス人バンド・リーダーでスタンダードとなる優れた楽曲も作曲して来たレイ・ノーブルの作品「Cherokee (Indian Love Song)」で高速スウィングのビッグバンドの演奏が聴けるが、この曲のアレンジはピアニストのマイケル・エーベンだ
The New Sounds of Maynard Ferguson and His Orchestra.jpg
他、多数メイナード・ファーガソンのアルバムでドンはアレンジしている
渋いところでは女性黒人シンガーのエミリー・ヤンシーの65年のアルバム「Yancy」でドンは全曲アレンジしている。イギリス人で俳優でもあり映画監督や作曲家でもあったノエリ・カワードの作品「Poor Little Rich Girl」では軽快でスィンギーなアレンジでエミリーが歌っている
あとはボサノバのスタンダードでロベルト・メネスカル作曲、ロナルド・ボスコリ作詞の「O Barquinho (Little Boat)」ではスキャットとハミングを入れて歌っているし、ハワード・グリーンフィールドとジャック・ケラー共作の「Bewitched (奥様は魔女の主題曲)」、そしてビートルズの「I'll Be Back」まで歌っている
エミリーは女優でも活動していたが、このアルバムは彼女が1枚しか出していないレアなアルバムだ
Yancy.jpg
そしてレアなアルバムとしてもう1枚、ジャズシンガーのジミー・リックスの65年のアルバム「Vibrations」でも全曲ドンがアレンジ&コンダクトしている
バリトンヴォイスのジミーがビッグバンドをバックに高速スウィングして歌う、デイヴ・バーバーとペギー・リー夫妻が作った「It's a Good Day」、ジジー・エルマン作曲、ジョニー・マーサー作詞の「And the Angels Sing」では軽快にスウィングして歌う
Vibrations.jpg
ドンはヴァーヴ・レーベル、A&M/CTIレーベルと移行して行くにつれ、次第にイージー・リスニング的なフュージョンでアレンジも手掛ける事が多くなる
達郎さんはサンソンでチェット・ベーカーの渋い歌唱のスタンダードを選曲していたが、自分はCTIレーベルではジャッキー&ロイの72年のアルバム「Time & Love」から72年のミュージカル「ゴッドスペル」から挿入歌の
ステファン・シュウォーツとジョン・マイケル・タベラックが作った「Day By Day」を取り上げたい
ドンの曲調がかなり変わって行く展開のアレンジが特徴の曲でやはりミュージカルの曲の為かストーリー性を感じるアレンジだ
Time & Love.jpg
そして最後にドンの73年のソロ名義のアルバム「Giant Box」から、ドン・セベスキーと言えば自分はこの曲!ってくらい自分の大好きな曲の「Free as a Bird(ビートルズとは同名異曲)」
ドン自身の作品で長尺なモダンジャズナンバー
オーケストラをバックにジャック・ディジョネットの高速ドラムにロン・カーターのベースのリズムにドンが弾くエレピが絡みフレディ・ハバードのフリューゲルホーンのソロとグローヴァー・ワシントンJr.のソプラノサックスがフューチャーされる最高にカッコいい曲
Giant Box.jpg
ドン・セベスキーが関わった自分のお気に入りのアルバムも多数あるので、ここでは挙げきれないので機会があったら又にしよう
と言う訳で、サンソンのストリングスアレンジャー特集ではジャズ、ソウル、ポップスの選曲と最高に楽しい特集でした。
又、自分のハートにグッ!と来る、ブログを書きたくなる特集を期待してます!


nice!(0)  コメント(0) 

やっぱりこうでなくちゃ! [音楽]

久々の洋楽中心のサンソン!それもストリングス特集

ジャニーズのアメリカ進出計画特集も聴きごたえがあった

やはり洋楽中心や達郎さんならではの中々聴けない選曲の時の番組じゃないと面白くない。

まぁ達郎さんがミュージシャンである以上、自身の曲もかけるけど、自分自身の曲以外でかける曲の選曲こそ達郎さんらしさと達郎さんの拘りがあるからサンソンを聴く価値があると自分は思っている

それでストリングス特集の一発目は意外や意外、まさかのチャカ・カーンの「 I'm Every Woman」

確かにアリフ・マーディンはプロデューサーでもあるしアレンジャーでもあるけど、アリフのストリングスアレンジと言ったら、やはりアレサや達郎さんも言っていたヤングラスカルズが来ると思うが、チャカで来るあたりが、とんでもなくマニアックじゃないところで、有名だけど奇をてらったところだろう(まぁストリングスアレンジャーでアリフを最初に持ってくるところが達郎さんらしくて面白い)
Arif Mardin.jpg

自分としては「I'm Every Woman」だと、とにかくウィル・リーのベースだろう!って感じですがw
Chaka.jpg

それでアリフのストリングスアレンジで自分なりの拘りの曲はエディ・ハリスの68年のアルバム「The Electrifying Eddie Harris」からアルバム1曲目の「Theme in Search of a Movie」

チャールズ・ステップニーが作曲したストリングスとエディのサックスが前面に出て来るミディアムナンバーで、イージーリスニング風な曲
The Electrifying Eddie Harris.jpg

あとレス・マッキャンと一緒にやった71年のアルバム「Second Movement」から「Universal Prisoner」も凄く良いねぇ~ レス・マッキャンのエレピとヴォーカルがメインの曲にシシー・ヒューストンを始めとしたコーラスが被さり、さり気なくエディのサックスが絡む ストリングスが目立つと言うよりも曲自体が良い曲で取り上げてみた

この二人の競演アルバムとなると、あの大ヒット曲「Compared to What」が入っているライヴアルバム「Swiss Movement: Montreux」が何と言っても有名だが、この「Second Movement」のアルバムは捨て曲無しのとっても良いアルバムだ
Second Movement.jpg
Swiss Movement Montreux 2.jpg

エディのアルバムは結構持っているのだけど、アリフのストリングスアレンジとなると意識してクレジットを見ないと分からないので、改めてエディの曲で印象に残った曲を聴き直している

それと次の自分の拘り曲はジミー・スコットの70年のアルバム「The Source」から、ハリー・ウォーレン作曲、マーク・ゴードン作詞のスタンダード「I Wish I Knew」

中性的な声のジミーの歌にデヴィッド・ニューマンのテナーサックスとジュニア・マンスのピアノが絡みストリングスがバックに流れる美しいバラード
The Source.jpg

あとソウル系だとマージー・ジョセフの74年のアルバム「Sweet Surrender」から「Ridin' High」、自分としてはマージーのアトランティック時代で一番好きな曲でアリフが作曲しマージーが作詞したミディアムナンバー

リチャード・ティーのエレピとオルガン、バーナード・パーディーのドラム、チャック・レイニーのベース、コーネル・デュプリーとヒュー・マクラッケンのギターと、アレサと同じ黄金メンバーでの録音した曲にさり気ない味付けのストリングスがバックで鳴る
Sweet Surrender by Margie Joseph.jpg

あとアリフのストリングスアレンジの曲ではないけど、意外なところではレア・グルーヴ系としても取り上げられている女性詩人家ニッキ・ジョヴァニの75年のアルバム「The Way I Feel」から「Just a NY Poem」

1曲を除いてアルバム曲はアリフの作曲とニッキの作詞でアレンジはアリフ バックのメンバーはアリフがお気に入りのNY系のいつものメンバーで、語りに近いニッキの声に洒落たソウルフルな演奏が被るアルバムとしても優れた作品
The Way I Feel.jpg

アリフはストリングス・アレンジだけに関わらずアトランティックレーベルのソウル系やジャズ系以外のアーティストの他、カーリー・サイモン、AWB、ビージーズ、ホール&オーツ、等、ポップ系の有名なアーティストのアルバムもいっぱいプロデュースして来ているので取り上げたいアルバムや曲がいっぱいあり過ぎだ

そして次はニック・デカロ 
Nick DeCaro.jpg

ニックも又アリフと同じように60年代から活躍しているアレンジャー兼ミュージシャン・プロデューサーなので、ニック関連のアルバムだけでも相当な数になる

先ず、達郎さんのサンソンでも取り上げられていたベン・シドラン

ベンのアルバムはかなり持っている自分としては、サンソンでかかっていた「Chances Are」もとっても良いけど、ベンの71年の1stソロアルバム「Feel Your Groove」からアルバムタイトル曲が気に入っている
Feel Your Groove.jpg

スティーヴ・ミラー・バンドの繋がりであのボズもギターで参加している曲で、そのボズやスティーヴ・ミラー繋がりのミュージシャンが参加しているが、有名ミュージシャンはボズ以外にはいない中でニックがストリングスアレンジをしている

この曲はベンの5枚目のアルバム「Free in America」でもリメイクで取り上げているが、前者の方が深みがあって断然良い!
Free in America.jpg

ニックのストリングスアレンジした曲として先ず最初に思い浮かぶのは、余りにも有名なマリア・マルダーの「真夜中のオアシス」を思い出すけど、さすがに達郎さんはこの曲を取り上げなかったなw

その「真夜中のオアシス」が入ったアルバム「マリア・マルダー」ではヘレン・レディも歌っていた「Long Hard Climb」のストリングスアレンジもニックがしているんだけど、これもとっても素晴らしい!
Maria Muldaur.jpg

補足だが、この「Long Hard Climb」を作曲したロン・デイヴィスの73年のアルバム「U.F.O.」もとっても良いアルバムで、「Long Hard Climb」やスリー・ドッグ・ナイト、デヴィッド・ボウイにも取り上げられた「It Ain't Easy」も入っている
U.F.O..jpg

そして自分としては大ファンであるバーブラ・ストレイサンドの77年のアルバムタイトル曲の「Superman」のストリングスアレンジも素晴らしいと思っている エンディングにかなり全面的に出て来るストリングスの音色が美しい
Streisand Superman.jpg

あとマイケル・マクドナルドの奥さんでもあったエイミー・ホーランドの80年のデビューアルバム「Amy Holland」から「Here in the Light (朝の陽ざしに)」マクドナルドとソウル系ミュージシャンのパトリック・ヘンダーソンの共作曲で、いかにもマクドナルド風なソウルフルなポップ・ナンバー

さり気なくバックでストリングス鳴ってる曲でストリングス余り前面に出て来る曲ではないが、良い曲なので取り上げてみた
Amy Holland.jpg

でもニックのアレンジと言えば古くからの曲で一番有名なのは日本でも大ヒットしたアンディ・ウィリアムスの「Music to Watch Girls By (恋はリズムに乗せて)」だろう ニックはこの曲のプロデュースもしている
Music to Watch Girls By (恋はリズムに乗せて).jpg

それともう1曲!ルビー&ザ・ロマンティックスのカーペンターズもカバーして大ヒットした「Hurting Each Other」のストリングスアレンジもニックがしているが、この曲もニック関連で取り上げない訳にはいかない曲だ
Hurting Each Other.jpg

自分はこの「Hurting Each Other」のオリジナルのジミー・クラントンの音源は持ってないが、自分の持っているルビー&ザ・ロマンティックスもカーペンターズも、そしてウォーカー・ブラザーズのヴァージョンも全て良い!それだけ楽曲が良かったんだろう

3人目は自分の大好きなアレンジャーのクラウス・オガーマン
Claus Ogerman.jpg

70年代にジョージ・ベンソンの「ブリージン」やマイケル・フランクスの「スリーピング・ジプシー」で名を轟かしたクラウスだが、クラウスと言えば先ずアントニオ・カルロス・ジョビンだろう
Breezin'.jpg
Sleeping Gypsy.jpg

クラウスがジャズを中心にアレンジした曲は莫大な数になる

その中でもクラウスは初期の頃はレスリー・ゴーアの大ヒット曲「It's My Party (涙のバースデイ・パーティ)」等のポップスやソウルのアレンジもしていたが、ボサノバのストリングス・アレンジと言えばオガーマン!と言うくらいクラウスは60年代にボサノバで有名になる
涙のバースデイ・パーティ.jpg

という事で数あるジョビンの自分の一番好きな曲の中でも80年のジョビンのアルバム「Terra Brasilis」に入っているヴァージョンが気に入っている「Dreamer (Vivo Sonhando)」
Terra Brasilis.jpg

63年に発表された「The Composer of Desafinado, Plays」のインストヴァージョンのストリングスも勿論良いが、上記のジョビンのヘタウマな歌のヴァージョンも自分はとっても好きでバックのストリングスがとても美しい!
The Composer Of Desafinado, Plays.jpg

とにかくクラウスのアレンジした自分の好きな曲はいっぱいあるので順にあげて行こう

スタン・ゲッツの64年のアルバム「Reflections」から、カール・スースドーフ作曲、ジョン・ブラックバーン作詞のスタンダードの「Moonlight in Vermont」

ゲッツの甘いテナーの音色にストリングスが被さるとってもムードのある曲
Reflections.jpg

お次はサミー・デイヴィスJrの65年のアルバム「Sammy's Back on Broadway」から「Look at That Face」
Sammy's Back on Broadway.jpg

007の映画「ゴールドフィンガー」のテーマ曲を書いたイギリス人の俳優でもありシンガーソングライターのアンソニー・ニューリーとレスリー・ビスカッスのコンビが書いた曲でとても粋なジャズナンバーになっている

ジョビンと同じくボサノバではジョアン・ドナートの65年のアルバム「The New Sound of Brazil: Piano of Joao Donato」からドナート自身が書いた「Jungle Flower (Flor Do Mato)」はイージー・リスニング的なストリングスを堪能できるステキな曲
The New Sound of Brazil Piano of João Donato.jpg

ウェス・モンゴメリーの66年のアルバム「Tequila」から、スコット・ウォーカーのヴァージョンも良いウェイン・シャンクリンのナンバーのカバー曲で「The Big Hurt」 ウェスの粋な演奏に流れるようなストリングスが印象的な曲
Tequila.jpg

オスカー・ピーターソンのイージー・リスニング的な69年のアルバム「Motions & Emotions」からジョビンの曲で「Wave」 オスカーの華麗なピアノにクラウスのアレンジした壮大なストリングスが被る名曲
Motions & Emotions.jpg

60年代のジャズでは他にもビル・エヴァンスやシナトラ、ジミー・スミス等のクラウスがアレンジした良い曲がいっぱいある

70年代に入ってからはあのジェリー・ロスのオーケストラ・プロジェクトのThe Jerry Ross Symposiumで72年のアルバム「The Jerry Ross Symposium Vol. II」から、トッド・ラングレンのカバーの「I Saw the Light」と、あのジョージ・クリントンが書いた「Life & Breath」をメドレーにしたイージーリスニング風なナンバー

それとこのアルバムではフィリー関連のゲイリー・ナイトとジーン・アランが書いたフィリーのソウル・ヴォーカル・グループのコートシップのカバー曲で「It's the Same Old Love」も凄く良い!
The Jerry Ross Symposium Vol. II.JPG

あとは先に書いたジョージ・ベンソンやマイケル・フランクスでクラウスが絶好調の時代にジョアン・ジルベルトの77年のアルバム「Amoroso」や同じく77年のスタンレー・タレンタインのアルバム「Nightwings」、ドクター・ジョンの78年のアルバム「City Lights」、そしてサンソンでもかかったマーク・アーモンドのアルバム「Other People Rooms」等、クラウスがアレンジした名盤がいっぱい排出された時期に出された自分のお気に入りのアルバムで79年のフレディ・ハバードの「The Love Connection」
Amoroso.jpg
Nightwings.jpg
City Lights.jpg
Other People Rooms.jpg

これだけクラウスがアレンジしたアルバムを挙げた中でアルバムとして自分の1番のフェイバリットアルバムである
The Love Connection.jpg

アルバムの曲ではハバードが書いたナンバーの「Brigitte」が一番好きな曲で、この曲はハバードの奥様に捧げた曲なんだけど、ハバードの吹くフリューゲルホーンの柔らかい音に壮大なストリングスが絡み、中間のパートではコンガが入った小粋なジャズの演奏を聴かせる洒落た曲

このアルバムではクラウス作曲のクラシック風なストリングスで始まる「This Dream」、アル・ジャロウのヴォーカルが入ったハバード作の名曲「Little Sunflower」も素晴らしい!

このアルバムはクラウスのアレンジしたストリングスが堪能出来る名アルバムだと自分は思っている。

あとはクラウスの自己のオーケストラとマイケル・ブレッカーが共演したアルバムやフォーカスのギタリストだったヤン・アッカーマンのアルバム、そしてダイアナ・クラールのアルバム等、未だ挙げたいアルバムは沢山ある
Aranjuez.jpgThe Look of Love.jpg


そして4人目のエンニオ・モリコーネに関しては自分はエンニオ名義の曲は「「荒野の用心棒」~さすらいの口笛 (Theme from a Fistful of Dollars)」1曲しか持っていないw
「荒野の用心棒」~さすらいの口笛.jpg

エンニオが作曲した他のミュージシャンが演奏している曲はあるのですけどね

そして最後のジョニー・マンデルはクラウスと同じくらい自分が大好きなアレンジャーだ
Johnny Mandel.jpg

ジョニーはジョニー名義のアルバムとして「The Sandpiper (いそしぎ)」と「M*A*S*H」のサントラ盤は持ってはいるが、なんせサントラなのでここで特に挙げる曲も無いのだけど
The Sandpiper.jpg
MASH (Original Soundtrack Recording).jpg

まぁ~ジョニー・マンデルと言えば、「いそしぎ」の作者としても有名ではあるけど、やっぱり本職のアレンジャーとして関わった名曲はいっぱいある

編曲家や映画音楽家として名を残している名アレンジャーのデイヴ・グルーシンが最も尊敬するアレンジャーとしてジョニーの名を挙げていた
 
ジョニーはこの4人のアレンジャーの中で一番音楽活動が長い人なので、ジョニーの関わったアルバムは半端じゃない

ウディ・ハーマン、エラ・フィッツジェラルド、カウント・ベイシー、バディ・リッチ、等40年代からジャズを中心に活動して来た人なので、自分も何から取り上げて行って良いのか迷ってしまうが、

古いものでは女性ジャズシンガーのゴギ・グラントの60年のアルバム「Granted... It's Gogi」、自分としては1曲目の「By Myself」が一番好きな曲なのだが、スウィンギーなアレンジ曲なのでジョニーのストリングスアレンジが聴ける曲ではないので、ストリングスが入った曲となると、ベニー・グッドマンのナンバー「Don't Be That Way」と、トミー・ドーシーのテーマ曲としても知られる「I'm Gettin' Sentimental Over You」が良い

この時代からジョニーが美しいストリングスのアレンジをしていたことが分かる曲だ

このアルバム「Granted... It's Gogi」は全曲ジョニーのアレンジなのだけど、ストリングスアレンジの名手として名を馳せたジョニーがスィングアレンジもした名盤のアルバム
Granted... It's Gogi.jpg

そしてジョー・スタッフォードの名盤「Jo+Jazz」もゴギのアルバムと同じくジョニーがスウィングアレンジした名盤だ
Jo+Jazz.jpg

自分としては取り上げない訳にはいかない、シナトラの61年の記念すべきリプリーズレベールでの第一弾アルバムの「Ring-A-Ding Ding! 」 このアルバムもジョニーが全曲アレンジを担当したアルバムでスウィンギーなアレンジの曲が多いが、「A Foggy Day」、「You'd Be So Easy to Love」では曲の味付けの一部としてストリングスが聴ける
Ring-A-Ding Ding!.jpg

ジョニーが作曲した「いそしぎ」ほど有名ではないが同じくスタンダードになった「エミリー」

1964年のジュリー・アンドリュース主演の映画「The Americanisation of Emily (卑怯者の勲章)」のテーマ曲としてジョニーが作曲し、ジョニー・マーサーが作詞したスタンダードナンバー

この曲の自分の持っている数あるヴァージョンの中でも、ジョニー・マンデル自身もストリングスアレンジをしてマンデルの美しいストリングスが最も堪能出来るトニー・ベネットのヴァージョン

トニーの66年のアルバム「The Movie Song Album」に入っている曲で、このアルバムでは同じくジョニーがストリングスアレンジした「いそしぎ」も入っている
The Movie Song Album.jpg

70年代以降に入ってからのジョニーがストリングスアレンジをしたポップ系のアーティストを挙げて行くと

先ずマイケル・ジャクソンの大ヒットアルバムの「Off the Wall」の中の1曲、スティーヴィーとスーゼイヤ・・グリーンが書いた「I Can't Help It」

当時このアルバムを購入して一番聴いていた曲
アルバムではこの曲の前に入っていた「She's Out of My Life」と続き、ジョニー・マンデルの美しいストリングスアレンジの曲を聴くことが出来る
「I Can't Help It」は透き通るような響きのストリングスがとっても美しいと思い、ジョニー・マンデルのストリングスアレンジは最高だ!と最初に気付かされた曲だった
Off the Wall.jpg
マイケルのアルバムと同じくリッキー・リー・ジョーンズの79年のデビューアルバム「Rickie Lee Jones」から「Company」リッキーがしんみりと歌うバラードのストリングスもジョニーのアレンジだ
Rickie Lee Jones.jpg
クインシーがプロデュースしたドナ・サマーの82年のアルバム「Donna Summer」からビリー・ストレイホーン作曲でデューク・エリントンナンバーのスタンダード「Lush Life」でもジョニーがストリングスアレンジをしていて80年代風なアレンジのお洒落な雰囲気のバラードになっている
Donna Summer.jpg
あとビル・ラバウンティの82年の「Bill LaBounty」の中の「Dream On」でもジョニーのストリングスアレンジが聴ける。このアルバムのストリングスが入った曲のアレンジはこの曲以外はニック・デカロがしているので、ジョニーとの違いが分かる
Bill LaBounty.jpg
それとロック系では同名映画のサントラ用にフェイゲンとベッカー、コンビが書いたスティーリー・ダンの「FM」
FM (The Original Movie Soundtrack).jpg
いかにもスティーリーダンってサウンドにジョニーがアレンジした流れるようなストリングスが入った、ピート・クリストリーブのテナーサックスソロも印象的なナンバー
そしてここで挙げたエンニオ以外の3人のアレンジャー全て絡んでいるアーティストが自分の大ファンのバーブラ・ストレイサンド(アリフがストリングスアレンジをしたのは99年のアルバム「A Love Like Ours」の中の1曲で「Just One Lifetime」)
2001 Timeless Barbra Streisand.jpg
A Love Like Ours.jpg
ジョニーがストリングスアレンジをしたバーブラの93年のアルバム「Back to Broadway」の中の1曲でクルト・ワイル作曲、オグデン・ナッシュ作詞のスタンダード「Speak Low (from One Touch of Venus)」のストリングスもとっても美しい!
Back to Broadway.jpg
最後にジョニーがストリングスアレンジをしたアルバムで自分が最高傑作と思っているマンハッタン・トランスファーの92年のクリスマスアルバム「The Christmas Album」
The Christmas Album.jpg
特に1曲目のクロード・ソーンヒルのナンバーの「Snowfall」と、2曲目のジュール・スタイン作曲、サミー・カーン作詞のクリスマススタンダードの「Let It Snow, Let It Snow, Let It Snow」のストリングスは余りにも美しすぎてマントラのコーラスと相まってウットリとしてしまう
自分としてはクリスマスシーズンに限らず、ジョニーのストリングスアレンジを聴きたくなった時は何度も聴いて来たアルバムだ
来週はソウル系のストリングスアレンジャーの特集みたい
達郎さんも言っていたフィリー系のトム・ベルとボビー・マーティンのアレンジした曲は当然選曲されて来ると思うけど、ジーン・ぺージが取り上げられるのは100%間違いないだろう
Thom Bell.jpg
Bobby Martin.jpg
Gene Page.jpg
そこで曲だがラヴ・アンリミテッド・オーケストラの「愛のテーマ」だと余りにもベタ過ぎるのでかからないと思うけど、まぁ~バリー・ホワイト関連で先ず来るのは間違いないと思っているが、奇をてらってエルトン・ジョンの「フィラデルフィア・フリーダム」とか、もっと奇をてらって達郎さん絡みで吉田美奈子さんの「雲のゆくえに (CLOUDS)」か、まりやさんの「さよならの夜明け」(←自分的にはまりやさんの曲ならこれがかかって欲しい)辺りがかかりそう!
Philadelphia Freedom.jpg
愛は思うまま.jpgLove Songs.jpg
あとソウル系のアレンジャーだとこれまたかなり高い確率でトムトム84(トム・ワシントン)がかかりそうだが、それ以外ではウェイド・マーカスとかバート・デコトー辺りはマニアック過ぎるか?そんな訳でもっとメジャーな人が来るかも?
Tom Tom 84 (Tom Washington).jpgWade Marcus.jpg
Bert DeCoteaux.jpg
何れにしても番組で取り上げられるのは4~5人だと思うので、先に述べたようにもう3人は決定していると思うので、あと、チャールズ・ステップニーとかリチャード・エヴァンス辺りもかかるか!?
Charles Stepney.jpg
Richard Evans.jpg
とにかく楽しみだな
やっぱり自分としては達郎さんのサンソンでかかる曲で思いついたように記事にしたくなる
何を書こうかと思っている時にサンソンはきっかけになるからね

nice!(0)  コメント(0) 

感動の名曲 「地上に降りるまでの夜」 [邦楽]


最近、改めてよく聴いている今井美樹の「地上に降りるまでの夜」

自分は洋楽を聴く時は当然英語詞なので、よっぽど気に入った曲で口ずさんで歌いたくなる曲などは歌詞を見て覚えた事はあるし、スタンダードナンバーみたく名曲と言われる曲は日本語の訳詞まで見て曲に思い入れが強くなった事はあるが、自分はやはりメロディとリズム重視で曲を聴いて来ているので歌詞は二の次だ

そして邦楽も同じように歌詞は余り意識しないで聴いているし、歌えるくらいにして歌詞を覚えて来た曲も中にはあるが、自分の場合は邦楽はメロディ以上に歌詞を意識して聴いて曲に感情移入するのは日本語詞だとしても逆に洋楽よりも少ないと思っている

そんな中でも「地上に降りるまでの夜」は自分にとって歌詞を強く意識して聴いてしまう曲だ

自分は今井美樹は当時はレンタルでカセットに入れて聴いていて、この曲が入っている「MOCHA under a full moon」のアルバムとベストの「Ivory」を昔よく聴いていた中で(現在はCDを保有している)、ドラマーの青山純さんが亡くなってから、この「地上に降りるまでの夜」を青山さんらをバックに今井美樹が歌っているビデオをユーチューブで観たのだが、余りにも素晴らしい演奏で感動してしまった。


MOCHA under a full moon.jpg

Ivory.jpg

それから今でも偶にこの曲を聴いているのだが、この曲を作詞した岩里祐穂さんの歌詞が特に素晴らしくて、歌詞を聴いていると情景が浮かんで感情移入してしまいとても感動する


叶わぬ恋を歌った歌詞なんだけど、一つのシーンをこれだけ情景を思い起こさせる言葉を的確に入れ歌詞にした岩里さんの才能は素晴らしいと思うし、邦楽の歌詞でこんなに感動する事は自分には余りない


岩里祐穂.jpg

洋楽邦楽問わずポピュラーミュージックでラヴソングが占める割合は圧倒的に多いと思うが、そんな中でもどうして失恋ソング(別れの歌)はこんなに絵になるのか

やはり喜びよりも悲哀を歌った方が人の心に深く響くからだろう


この曲の作曲は柿原朱美と言うシンガーソングライターで現在はakという名で活動しているらしく、アルバムも80年代から出していてアイドルを中心に当時から楽曲も提供していたみたい


自分としても彼女のアルバムを一度聴いてみたいと思っている(当時と比較すると近年はかなりイメチェンしている感じ)


柿原朱美.jpg


それにしても、この曲の演奏も又本当に素晴らしい!


佐藤準さんのアレンジはこの曲にピッタリだと思うし、ラヴバラードでも全然甘ったらしくなく都会的で洒落た感じでいつまでも余韻として耳に残る

青山さんのリムショットと後半のスネアの音がずしんと心に響く

ラブバラードでこんなにスネアの音が重く響く曲ってあるのだろうか?

高水”大仏”健司さんのベースと今剛さんのギターもとってもステキだ

やはりこう言うスローな曲でミュージシャンの力量が分かる

スローな曲は間の表現力が非常に重要になって来ると思うので、このメンバーの一体感が曲の仕上がりにとても影響する

この3人の演奏は尾崎亜美さんの武道館ライヴの演奏をユーチューブでも観て来て、その中で彼等3人のワイルドな演奏も観れるが、この「地上に降りるまでの夜」のようなスローバラードでも彼等の一体感は素晴らしい

佐藤準さんのエンディングに向かって弾くピアノの音も耳から離れない

自分は佐藤さんの「彩 (To Start With AYA)」と「CHAOS」の2枚のアルバムを持っているが、佐藤さんがとてもおニャン子クラブの仕事をしていたとは思えないほどの演奏をしている名アルバムだ

ヒーリングミュージックとも言える佐藤さんのアルバムで佐藤さんのシンセとクラシカルなピアノの演奏が聴ける

その中でもアルバム「彩 (To Start With AYA)」の「Father's Amex」と言う曲で特に佐藤さんのピアノが堪能する事が出来る 

ティンパニーのイントロから始まってシンセの打ち込みサウンドに佐藤さんのピアノが被りパーカッションがアクセント的に入るシンプルな曲だけどとても幻想的な曲だ

その曲とは対照的なコーラスとオルガンも入ってファンキーなベースが絡むフュージョンサウンドの「Come to Me」

上記の二曲が特に自分のお気に入りだ


佐藤準 彩.jpg

佐藤準 Chaos.jpg

今井美樹の「MOCHA under a full moon」のアルバムはヒット曲の「Boogie-Woogie Lonesome High-Heel」も名曲だと思うし、当時の流行りのサウンドも取り入れた傑作アルバムだと思うけど、この「地上に降りるまでの夜」が入っている事で名アルバムの一つになったと思うし、今井美樹の歌も、そしてアレンジも演奏も歌詞も全て最高の出来の邦楽史に残る名曲だ

nice!(0)  コメント(0) 

デヴィッド・フォスター [Pop]


特に変わりも無く日々母と共に地味な生活を継続していますが、


色々音楽を聴いているのは相変わらずで、そんな中で急にデヴィッド・フォスター関連で聴いていて記事を書きたくなった


David Foster 2.jpeg


デヴィッド・フォスターはウィキなどの資料によれば、チャック・ベリーやボ・ディドリー等のツアーのバックで演奏もしていた経歴がある中で、ロックンロール・スターでもあり、カントリー系のシンガーでもあるロニー・ホーキンスのバック・バンドのホークスに加入して活動していた


Ronnie Hawkins.jpeg


自分はロニーのアルバムは1枚も持っていないが、そのロニーがカナダに移住した時に後のロックバンドの「バンド」のメンバーになるカナダ人のロビー・ロバートソンやリック・ダンコ等が加入し、その流れで同じくカナダ人のデヴィッド・フォスターもホークスに加入したのだろう


自分はロニーのアルバムを持っていない事もあり改めて調べてみたら、あのジョー・ウォルシュが結成したバンドとして、そしてディープ・パープルにも加入していてオーバードーズで亡くなったトミー・ボーリンも在籍していたジェームス・ギャングに加入していたカナダ人のドメニック・トロイアーノ(カナダのバンドのゲス・フーにも参加していた)やロイ・ブキャナンもホークスに参加していたみたいで、デヴィッド・フォスター繋がりで調べていたらカナダ人と結構繋がっていたり有名なミュージシャンもロニー・ホーキンスと関連していたのが分かった


James Gang.jpg

Roy Buchanan.jpg


自分はジェームス・ギャングは結構持っていて、トロイアーノやボーリンが参加しているアルバムも持っているが、ロイ・ブキャナンは持っていなかったのだが、改めて色々と繋がりが分かるのはとっても面白い


トロイアーノのザ・ドメニック・トロイアーノ・バンドのアルバムは是非とも欲しい!当時から知っているアルバムだったのだが、ブレッカー兄弟を始めとしたフュージョン系のミュージシャンが参加しているアルバムで未CD化なのでアナログでも手に入れたいアルバムだ


The Domenic Troiano Band.jpg


と、相変わらず前置きが長いが(自分の場合はやはり繋がりをあれもこれも書いていると長くなってしまいますw)


ここから本編になるデヴィッド・フォスターは自分の場合はスカイラークから始まっている


Wildflower.jpg


スカイラークは73年に全米チャート9位まで上がった「ワイルドフラワー」で当時から良い曲だなぁ~と思ってはいたのだが、実際は90年代のコンピCDで初めて手に入れた後、スカイラークの1stアルバムを丸々含んだベストアルバムをCDで購入して持っている


Skylark.jpg

Wildflower A Golden Classics Edition.jpg


「ワイルドフラワー」はやはり名曲だけあってカバーも多く元々ソウルフルなナンバーだったので、スカイラークのヒットの後、ソウルの大所帯バンドのニューバースにも取り上げられて全米でも中ヒットしたくらいだったので、自分はスカイラークよりもこっちのレコードを当時は先に入手したくらいだった


自分はこの「ワイルドフラワー」のカバーは先にあげたニューバースのヴァージョン以外ではやはりニューバースと同じく73年に即カバーしたマリーナ・ショウ、ハンク・クロフォード、続く74年のクリエイティヴ・ソース、ジミー・スミス、オージェイズ、等のヴァージョンを持っているが、やっぱりオリジナルが一番良いと思う


It's Been a Long Time.jpg

From the Depths of My Soul.jpg

Wildflower.jpg

...And More.jpg

The O'Jays Live in London.jpg


粘っこいソウルフルなヴォーカルヴァージョンが多い中で自分としてはジミー・スミスのヴァージョンがインストにコーラスが被さる洒落たソウルフルナンバーになっていて気に入っている


Black Smith.jpg


この「ワイルドフラワー」は上田正樹の「悲しい色やね」が似ている曲としても有名なのだが、アルバムは「ワイルドフラワー」以外ではこのスカイラークでも繋がっている先に述べたドメニック・トロイアーノ作曲の「ザ・ライティング・オン・ザ・ウォール」がソウルフルで良いし、デヴィッドも曲作りにクレジットされてる「トゥエンティ・シックス・イヤーズ」がポップなAOR風なナンバーで良い


スカイラークのメンバーだったカール・グレイヴスのソロアルバムも自分は持っているが、これもまた良いアルバムで、エド・グリーン、ウィルトン・フェルダー、ラリー・カールトン、レイ・パーカー等が参加している


意外なところではニール・セダカの「悲しき慕情(Breaking up Is Hard to Do)」なんかもカバーしているが、マーヴィン・ゲイやグラディス・ナイトで有名なバレット・ストロング&ノーマン・ホィットフィールド作の「ザッツ・ザ・ウェイ・ラヴ・イズ」のカバーがファンキーに仕上げられて最高にカッコいい!


Carl Graves.jpg


あと、スカイラークのメンバーではダニー・ジェラードの76年のソロアルバムもカールと同じようにエド・グリーンやウィルトン・フェルダーの他にジェイ・グレイドンも参加していて凄く良さそうなアルバムなので早速中古で購入予定にしている


Donny Gerrard.jpg


デヴィットはそのスカイラークの後、セッションドラマーのジム・ケルトナーやギタリストのダニー・クーチマー、ベースのポール・ストールワースとアティチューズと言うグループを結成して2枚のアルバムを出している


ジョージ・ハリソンが作ったダークホース・レコードレーベルから出されたアルバムで未だにCD化されてないアルバムなのだが自分はアナログで持っている。音楽ファンがCD化を求めているアルバムでもある


2枚のアルバムともとってもポップでソウルフルなアルバムで、のちのAORやフュージョンの先駆けのようなアルバムだ


Attitudes.jpg

Good News.jpg


1stの「Attitudes」はデヴィッド・フォスターとブレンダとブライアン・ラッセル夫妻の共作のポップでソウルフルな「Ain't Love Enough」、スカイラークのアルバムにヴォーカル等で参加していたフォスターの最初の奥様だったB.J.クックと、ロバータ・フラック等に曲を提供していたエリック・マーキュリーが共作したエレピがメインとなったバラードの「You and I Are So in Love」、そしてメンバーのストールワースが作詞作曲したミディアムナンバーの「Lend a Hand」が特に良い


2ndの「Good News」は4人のメンバー以外にタワー・オブ・パワーのホーンが参加したり、曲によってギタリストのワディ・ワクテル、ジェイ・グレイドンの有名どころも参加していて、アルバムタイトル曲ではオルガンでブッカー・T・ジョーンズ、そしてあの!リンゴ・スターが参加している


このアルバムタイトル曲はリードヴォーカルもとっているストールワース作のナンバーで、このアルバムの中でも1番引き立っている曲で、ソウルフルなヴォーカルにタワーのホーンが絡んだとってもリズミカルなナンバーでエンディングにかけてレニー・ピケットが吹くマイケル・ブレッカー風なテナーサックスが又良い味を出している


他にはクーチマー作詞作曲のスローファンキーナンバーの「Let's Talk Turkey」とミディアムナンバーの「In a Stranger's Arms」「Promise Me the Moon」、ストールワース作の「Turning in Space」やジェイ・グレイドンがソロをとる「Change」、アルバム全曲が捨て曲なしの自分のお気に入りのアルバムだ


先ずこれらのアルバムにグループのメンバーとして参加して来たデヴィッド・フォスターが同郷のブルース・ミラーのアルバムをプロデュースした後にフォスターのプロデュースしたアルバムとして有名になった女優でもありシンガーでもあるジェイ・P・モーガンの76年の同名アルバムは知る人ぞ知るアルバムとしてレアグルーヴ・マニアからも注目された

Rude Awakening.jpg

Jaye P. Morgan.jpg


ジェイ・P・モーガンのジャズヴォーカル時代のアルバムを自分は3枚持っているが、時代が変わりフォスターのプロデュースによるAORの名盤として名高い自主制作のレアアルバム


このアルバムも全曲捨て曲なしの素晴らしいアルバムで、AWBのカバー「Keepin' It to Myself」、ビル・チャンプリン作のチャンプリン自身のバンド、ザ・サンズ・オブ・チャップリン、マリア・マルダー、ポインター・シスターズにもカバーされた「Here Is Where Your Love Belongs」、フォスターとエリック・マーキュリー、ダニー・ジェラルドが共作した「Closet Man」、スティーヴィー・ワンダー作詞作曲の「It's Been So Long」、そしてアースの名曲でスキップ・スカボロー作の「Can't Hide Love」、マーヴィン・ゲイ&タミィ・テレルのアシュフォード&シンプソン作の「You're All I Need to Get By」カバーなど、アレンジ、レコーディングメンバーも全てが最高の、とても自主制作盤とは思えないような出来で正に隠れた名盤と言える!


そしてリサ・ダル・ベロ、そしてダニー・ペックやキーン・ブラザーズと続いた後、ホール&オーツ、アリス・クーパーの大物と続き、AWBやボズのプロデュース、そしてエアプレイでフォスターはAORの名プロデューサーとなって行った。


Lisa Dal Bello.jpg

Heart and Soul.jpg

The Keane Brothers.jpg

Along the Red Ledge.jpgFrom the Inside.jpg

Shine.jpg

Simone.jpg

Airplay.jpg


上記に挙げたアーティスト達のアルバムを始め、70年代から80年代の初期にかけてフォスターがプロデュースしたアルバムは結構持っているが、その中でもAOR好きな人達には名曲として知られているフォスターが関連した自分なりの名曲を上げてみたい


先ず、79年のデニース・ウィリアムスのアルバム「When Love Comes Calling」から、フォスターとデニースが作曲しキャロル・べイヤー・セガーが作詞をした「Why Can't We Fall in Love?」


いかにもフォスターらしいメロディの曲で、しんみりとした出だしから後半に盛り上がる大バラードナンバー


デニースの4オクターブの声が堪能できる名曲だ


When Love Comes Calling.jpg


そして次は1992年にエイズで亡くなった、オリヴィア・ニュートン・ジョンのナンバー1ヒット「愛の告白」の作者でも有名なピーター・アレンのアルバム80年のフォスターがプロデュースしたアルバムのアルバムタイトル曲の「Bi-Coastal」


アレン、フォスター、キーン・ブラザーズのトミー・キーンの3人の共作で、ジェリー・ヘイがアレンジしたキレの良いシーウィンド・ホーンとエンディングのゲイリー・ハービッグのサックスソロが特にカッコいい曲だ!


Bi-Coastal.jpg

Gary Herbig.jpg


意外なところではデビュー当時は変態ロックバンドと言われたチューブスのフォスターがプロデュースした2枚のアルバム「The Completion Backward Principle」と「Outside Inside」。共に80年代のロックサウンドのアルバムでもあるがフォスターらしい曲も入っていて、「The Completion Backward Principle」の「Dont Want to Wait Anymore」はフォスターとチューブスのメンバーの共作でAORの名曲でもあると思う


このアルバムはスティーヴ・ルカサーとフォスターが共作したTOTO風な曲もあるが、アルバムとしてはロックアルバムなので上記に挙げた曲が突出している


The Completion Backward Principle.jpg

Outside Inside.jpg


そしてフォスターがプロデュースしたアルバムじゃなくトミー・リピューマがプロデュースしたブレンダ・ラッセルのアルバム「Two Eyes」に入っているナンバーでフォスターとブレンダが共作した「It's Something!」この曲もAOR史上に残る名曲でしょう!


Two Eyes.jpg


最後に大物のチャカ・カーンのアルバム「I Feel for You」から言わずと知れた大名曲の「Through the Fire」


「I Feel for You」はプリンス作の大ヒット曲として知られた曲だけど、フォスターとトミー・キーンが作曲し、あのシンシア・ワイルが作詞したAORの名バラードとして後世に残るこんな名曲が入っていたアルバムだった。


I Feel for You.jpg


フォスターはエアプレイやシカゴ、アース等、その他多数のジャンルを問わず名プロデューサーとしてドンドン有名になって行くのだが、ポップ、ソウル、ロック系のアーティスト、ミュージシャンのプロデュースが続いた後に

90年代に入ってジャズヴォーカルのアルバムとして売れに売れた大ヒットアルバムのナタリー・コールの「Unforgettable With Love」の数曲をフォスターがプロデュースした事でビックリした覚えがある


Unforgettable With Love.jpg


コンピューター処理で父のナットとデュエットした「アンフォゲッタブル」はシングルでも売れて、アルバムも曲もグラミー賞を受賞した


このアルバムは当然リアルタイムで購入して、このアルバムが出てからのナタリーの札幌公演も観に行った。


正に自分の好きなスタンダード集みたいなアルバムで、ナタリーのイメチェン戦略としては大成功のアルバムだったと思う。


このアルバムを出して売れたと言うのは当然あのナット・キング・コールの娘のナタリーが歌ったから売れたと思うし、70年代のヒット曲から遠ざかり一時はドラッグ中毒にまで陥って苦境にあったナタリーとしては、80年代半ば以降にスプリングスティーンのカバー曲の「ピンク・キャデラック」のヒットがあってカンバックに成功したにせよ、この父とのデュエットを含んだスタンダードナンバーのアルバムを出す事は当然の成り行きだったと思う


と、まぁデヴィッド・フォスターの事を記事に書いたのだけど、フォスターはプロデューサーとして、アレンジャーとして、ミュージシャンとして、そして作曲家として余りにも広範囲に活動して来たから、色んな事を幅広く書く事になってしまった


フォスターの事は未だ書き足りないくらいだから、又何かの繋がりでフォスターの事を書く事はあるだろう

nice!(0)  コメント(0) 

鳴海寛さん [邦楽]


鳴海寛1.jpg


前に達郎さんのコンサートの記事で書いた鳴海寛さんのCDを今回まとめて購入した

鳴海さん関連では東北新幹線(←山川恵津子とのユニット名)やfrascoのCDは持っていたが、今回ソロ関連のCDと言う事でまとめて購入した。

鳴海さんと言うと先に書いたように達郎さんのライヴアルバム「JOY」の中の「蒼氓 (そうぼう)」でのデヴィットTとエリック・ゲイルが乗り移ったような渾身の演奏が有名だが、このアルバムでは他に「ララは愛の言葉」「ゲット・バック・イン・ラヴ」「恋のブギ・ウギ・トレイン」「ダウンタウン」の全部で5曲で存在感を示している。

特に「恋のブギ・ウギ・トレイン」での達郎さんとのギターは長尺な曲の中でカッティングの妙味を味わう事が出来る(ステレオの左から聴こえるのが鳴海さんのギター)

鳴海さんはギター以外にバックグラウンド・ヴォーカルも担当していて(同じアルバムでギターの椎名さんもそうだけど)鳴海さんはソロアルバムでもヴォーカルをとっている曲が多いので歌も歌える人


JOY TATSURO YAMASHITA LIVE.jpg

鳴海さんは自分と同じ世代で学年的には自分よりも1つ上の学年の人だっただけに、自分と同世代で自分と同じような音楽を聴いて来た世代なので、鳴海さんが影響を受けたミュージシャン、アーティストは自分も良く聴いて来た人達ばかりで鳴海さんがその時代のミュージシャンやサウンドに影響を受けて来たのは良く分かる

ボサノバのジョビン、ジョアン・ジルベルト、同じくブラジル系のデオダート、フュージョン&ソウル系のデヴィッド・T、やエリック・ゲイル、 ポップ系ではカーペンターズ、ブレット、バカラック、ソウルのアル・グリーン、初期のスタイリスティックス等のフィリー、スティーヴィー・ワンダー、そしてクロスオーバー系のスタジオミュージシャン達

正に自分の好きで聴いて来たところと同じ!(まぁ~プロになったミュージシャンと、それこそ楽器の弾けない一般人と一緒にしてもアレですがw)

鳴海さんは自分の余り聴いていなかった八神純子さんのバックバンドもしていたメルティングポットのメンバーだったみたいで、自分は八神さんのアルバムは2枚だけしか持っていない中でその頃の鳴海さんは全然知らなかったし、やはり達郎さんのアルバムとシンディのソロアルバムを購入する頃まで鳴海さんの事を意識する事はなかった。(鳴海さんは八神さんの後は来生たかおさんのバックで演奏していた)

八神純子.jpg


その後CD化になってから東北新幹線と松下誠さん関連のミルキーウェイのアルバムを買って、鳴海さんのやっている音楽って本当にセンスの良いお洒落な音楽で素晴らしいなと思っていた


松下 誠2.jpg


東北新幹線の「THRU TRAFFIC」と、ミルキーウェイのアルバム「Summer-Time Love Song」も共にお洒落なシティポップの名作と言われているアルバムで、東北新幹線のほうは(当時は東北新幹線が開通した年だから、そんなダサいユニット名にしたそうw)山川さんの方がセッションクレジットで昔から知っていたぐらい山川さんの方が知れていたかも


山川恵津子.jpg


でもこのアルバムでは1曲を除いて全曲を各自で書いた曲のアルバムで全曲捨て曲なし!!!

その中でもこのアルバムの中で名曲と言われている「Summer Touches You」、アースの「Share Your Love」のベースラインを思い起こさせる「Up and Down」と、これぞデヴィッドT!って感じのギターが聴ける「月に寄りそって」はやはりとっても良い 二人共ヴォーカルをとり演奏し曲も書く、正に才能の塊だ!

鳴海さんのギターは確かにデヴィット・Tだけじゃなくエリック・ゲイルの音も感じさせる演奏だ


東北新幹線 (NARUMIN & ETSU).jpg

それとミルキーウェイのアルバムは有名曲のカバーも結構入っているのだけど、なんと1発目からパーシーフェイスの名曲「夏の日の恋」(作曲はマックス・スタイナー)をカバーしていて、続くジョビンの「Wave」、ナタリー・コールの「La Costa」(作曲はディスコ系シンガーのリンダ・ウィリアムス)、ボズ・スギャッグスの「Harbor Lights」、そしてニック・デ・カロで有名な「Under the Jamaica Moon」の(作曲はスティーヴン・ビショップ)洋楽カバーを全曲日本語の歌詞を付けて歌っている

日本語の歌詞を付けて歌うとダサくなりがちだと思うけど、演奏とアレンジが洒落ているのでダサくなってない!

個人的にはナタリーのカバーはオリジナルの方が良いと思うが、その他の4曲はオリジナルを超えたとまでは言わないけどオリジナルと同等に聴ける。

ギタリストの松下さんとキーボードの倉田かずおさんのユニットなので、鳴海さんは前面に出たギターは殆ど弾いていないが、リズムギターとボサノバのガットギターを弾いていると思う(「Under the Jamaica Moon」での演奏が鳴海さんと分かるギターで目立っている)そして山川さんも一緒にこのアルバムにヴォーカルで参加している。

あと渡辺貞夫さん作曲の「White Wave (白い波)」のカバーもとっても良い

まぁ松下さんのソロアルバムもシティポップの名盤と言われているものなので、又今度、松下さんについて書いてみたいと思っている。


Summer-Time Love Song.jpg


それと鳴海さんの参加しているアルバムでは楠木恭介の85年のアルバム「JUST TONIGHT」これもとっても良い!

カシオペアのヴォーカリストを務めていた事もある楠木恭介

これもCD化になってから購入したアルバムで、80年代に今で言うシティポップの名盤と言われるアルバムを多数輩出した時期は自分は確かに邦楽中心だった時期でもあるのだが、この時代は今みたくべらぼうにレコード&CDを購入していた時代でもなく選別してレコードを買っていた時代だったので、購入出来なかったものはカセットで録音したり(この時代に出て来たレンタルレコード店で借りて録音していた)知ってはいるけど購入出来なかったものや知らなかったものもあり買いそびれているアルバムも結構ある

今になって結局買いそびれたものを購入するにしても結局洋楽の方が多いし、洋楽は場合によっては未CD化のものなどはアナログの中古でも購入する事はあるが、邦楽はCD化になって購入したものが殆どだ

それで楠木さんのアルバムの1曲目の「Sugar Dance」から、もろデヴィット・Tばりの鳴海さんのギター これまたこの曲もシティポップの名曲と言われてるシャレた曲で、アレンジも演奏ももうシティポップ好き、AOR好きを虜にするような曲だ 

あと4曲目のアルバムタイトル曲「Just Tonight」、鳴海さんが作曲編曲した5曲目の「渚にて~Close to You」、7曲目の「Come to Me Again」で鳴海さんのギターサウンドが聴ける。


Just Tonight.jpg

あと鳴海さん、ドラムの多田牧男、ヴォーカルの政野早希子の3人によるユニットのfrasco

自分はこのfrascoの2ndと3rdアルバムを持っているが、1stは中々手に入らない

2ndの「film」では「青い月の影 - film noir -」と金澤寿和さんが監修した「ライトメロウ・シリーズ」でも取り上げられた「風に乗って - Breeze -」、ディスコタッチな雰囲気も感じさせるアレンジだけど、ちゃんと抑えているところは抑えてる!って感じの「もう一度めぐり会えたら [Mobo Mix]」3曲とも鳴海さん作曲、作詞が政野早希子さんの曲で、特に「風に乗って - Breeze -」のセンスの良さは鳴海さんの才能の表れだと思う。自分としても本当に良い曲だなぁと思う曲

3rdの「missing angel」はやはり金澤さんの「ライトメロウ」でも取り上げられた「stay with me」で決まり

今作からヴォーカルは政野早希子から富士原容子に代わり、この曲は富士原容子の作詞作曲

自分は90年代に入ってまた洋楽に戻って行き、邦楽から離れて行った時代だったけど、上記のfrascoのアルバムは未だこんなセンスの良いアルバムが出されていたんだと改めて気付かされたアルバムだった

frasco.jpg

missing angel.JPG


最後になってしまったが、今回購入した鳴海さんのソロアルバム

アルバム制作の時系列順で、鳴海さんの秘蔵音源アルバムの「僕は詩つくり」は70年代の鳴海さんの初期の音源でデモヴァージョンも入っているし、2曲だけ所謂一流スタジオミュージシャンをバックに録音した曲があるが、それ以外の曲は鳴海さんの一人多重録音か、同級生等と録音したシンプルな曲ばかりなので正式な音源として聴くアルバムとしては自分的にはちょっとイマイチなところもあるけど、鳴海さんが高校生の時に書いた初期の名作でユーミンやハイファイセットのレコーディングに携わったティンパンアレー風な演奏を思い起こさせるアレンジの「おやすみ」

バッキングは自分がコンサートでも観たドラムの市原康さん、ギターの水谷公生さん、パーカッションはラリー須永さん、サックスは村岡健さん。CD解説ではベースとキーボードは不明になっているが、ベースは富倉安生さんか美久月千春さんで、キーボードは佐藤準さんあたりか?

あと「雨あがり」「レイディー・ローザ」は鳴海さんのデヴィッドTとは違った、またもう一つの面のボサノバテイストの演奏と歌で、この当時からこれらの曲も作曲していた鳴海さんの才能を感じさせる


僕は詩つくり.jpg

次は鳴海さんが八神純子のバックバンドの「メルティングポット」に参加していた頃の音源集の「Live at Egg-man+ (featuring 鳴海 寛)」

このメルティングポットと言うグループは自分は余り良く知らなかったが、ギタリストの矢萩秀明さんが作ったバンドみたいで、鳴海さんの他に自分の知っているミュージシャンはドラマーの宮崎まさひろ、そして山川恵津子さんも在籍していた

このアルバム「Live at Egg-man+ (featuring 鳴海 寛)」は1983年のメルティングポットとしての単独ライヴ音源と八神純子の1980年のツアーでのメルティングポットの演奏の音源、そして1982年のリハーサル音源の3つの音源で成り立っているアルバムで、鳴海さんをメインにした構成のアルバム

鳴海さんは全曲ヴォーカルとギターを担当していて全曲鳴海さんが作詞作曲したポップな曲ばかり。鳴海さんの歌はヴォーカリストとして聴いたらイマイチな素人風なヴォーカルだと思うけど、演奏はやはり素晴らしい。

その中でも「In Style」「Tell Me」、後に東北新幹線のアルバムにも取り上げられ、八神純子のツアーで披露していたヴァージョンの「Summer Touches You」この3曲が特に良い


鳴海さんが作る曲は後にシティポップと呼ばれる洋楽のAORの日本版とでも言おうか、まさにツボを抑えた本当にシャレた曲ばかり。


Live at Egg-man+ (featuring 鳴海 寛).jpg


そして2004年に完成し、ウェブサイト上でしか販売していなかったものを正式なCD化されたものとして2016年に発売されたアルバム「THE ONE MAN BAND」(オリジナルCDの7曲に5曲追加したCD )


1曲目のデヴィッドTに捧げられた「MR. SUNSHINE」。個人的には今風なミキシングされたドラムの音は余り好きではないが、鳴海さんのデヴィッドTを意識したギターでアーバンなインストナンバー


「AS MOON GOES (muramasa blues)」はジャズ風なギター曲、「MAGIC」は英語の歌詞で鳴海さんが歌うバラード、「THE SUMMER BOUQUET」はエウミール・デオダート風でジョビンのメロディも感じさせるスマートなボサノバ風インスト、「SPEAK LOW」は「マック・ザ・ナイフ」の作曲家としても有名なドイツ人のクルト・ワイル作曲のスタンダードをカバーしている これまたデオダート風なエレピに鳴海さんのデヴィッドTをジャズギタリスト風にしたようなギターのインストナンバー


全曲、鳴海さんが独り多重録音して演奏している


THE ONE MAN BAND 1.JPG


ラストは鳴海さんのボサノバ弾き語り音源集の「スマイル・アゲイン Plays & Sings Bossa Nova」


鳴海さんが生前に録音していた音源から抜粋してCD化されたアルバムで、鳴海さんのオリジナルとカバーで構成されている


超有名曲でジョビンナンバーの「イパネマの娘」、同じくジョビンナンバーの「Wave」「Corcovado」、ジョアン・ジルベルトか取り上げていた「Estate」「Izaura」、上記のアルバム「THE ONE MAN BAND」でも取り上げていた「Speak Low」とジョニー・マンデル作曲の大スタンダードの「The Shadow of Your Smile(いそしぎ)」のスタンダードナンバー


全曲、鳴海さんのガットギターによる弾き語りの演奏でシンプル曲ばかりのアルバムだが、鳴海さんがガットギターを弾く時はジョアンの影響を一番受けていたとハッキリ分かる鳴海さんの私的録音版のCD


鳴海さんは2015年に亡くなり、生前に録音されていた音源の中からCD化されたものを今回購入してみたが、鳴海さんと言えば、今回の記事でも書いたようにデヴィッド・T・ウォーカーなのだが、作曲もしアレンジもする鳴海さんのトータルな音楽センスと才能が改めて分かった感じだった


スマイル・アゲイン Plays & Sings Bossa Nova.JPG






nice!(0)  コメント(0) 

相変わらずの現状の世の中での自分なりの思い [一般]


最初に又、人々を憂鬱にしているコロナ感染症の話からだが


コロナウィルス.jpg


今回のコロナ騒動によって自分の日々の生活も変わってしまったが、音楽を聴いて過ごすと言う事では以前と一緒で、元々インドア派の自分にとっては家にいる事もそんなに変わりはないのだが、コンサートやライブの音楽を聴きに行く事やファッション等の買い物に於いてはモロ今回のコロナの影響が出ている。


ここのブログにも書いた事がある、ジャズバーのマスターとか、ライヴ関連の人達は本当に死活問題なので、自分みたいな暢気な事は言ってられないと思う。


世の中が平常時に戻ったら、勿論、マスターのお店も普段買い物をしていたお店にも行って、消費者の立場としても経済的にも協力して行きたいと思っている。


自分も高齢の母の事もあり、うかつに外出等して感染の確率を高めるような事は出来ないので、いつもお世話になっていたお店には平時に戻るまで何とか頑張って欲しいと言うしかない。


この感染症に関しては経済も大事なので、出て歩いた方が良いと言う者(評論家や著名人)もいるが、確かに今回の騒動が落ち着いても、それまでのダメージが大き過ぎるので、我国の財政も含めた経済悪化は避けられないと自分も思う。


コロナのワクチンも薬も出来たとして、そうなったらここまで抑えつけられた反動で消費は莫大に増えると思うけど、それでもやはり観光関連業界は外国人が以前のように戻って来ないと思うし、オリンピックも恐らく中止になり我国の財政はかなり厳しい状況になり、世界経済もガタガタになっている中で我国も世界も悪い方向に向いて行くとしか自分も思えない。


だから確かに経済を考えれば今回の感染症によって亡くなる人よりも経済の崩壊で亡くなる人が多いと言うのも自分としても理解出来るし、恐らくそのような世の中になったら今以上の混乱の世の中になると自分も思う。


だけどやはりワクチンも薬も無くて感染が広がって行った時の混乱も確かに大きいし、いくら高齢者の亡くなる確率が高い病気と言っても、それは仕方がないと誰も言えないだろう。


だから経済中心で物事を考えて、このような人達が「騒ぎ過ぎだ」と今の状況を非難しても、やはり彼等には責任が無いから何とでも言える(ホリエモンなんかいい例だ)


ホリエモン.jpg


それに世界中が混乱して各国々が対策を執っている中で、日本だけ独自の政策をとり、誰も先が分からない中で、もし感染が爆発したら、こいつらのような無責任な事を言っている奴等は責任が取れるのか?まぁ~どうせインフルエンザより死者数が少ないと言うのがこいつらのよりどころだと思うが


世界中の感染症専門家や多くの医者が感染症の抑え込みを訴え、そして国家としてもそのような政策を執っている以上、我国もそれにならった政策を執るしかない。


例え将来経済がガタガタになって混乱したとしても、今、目の前にある混乱も国家としては怖いし、それを黙って見ている訳にはいかない。


だから無責任な奴らはコロナによって犠牲者が出る事を公に仕方がないと言わないし(自分から言わせれば、偉そうなことを言っていても、さすがに世間を敵に回すような事を言えない小心者だと思うけどね)


それにそう言う事を言う奴等は自分の身近の者達や自分自身がその感染症に感染した事によって最悪になった場合の事を想定して覚悟の言葉も発してない(例えば自分や自分の近親者が感染症で亡くなったとしても、経済の事を考えればそれは仕方がないと公に発せれるかと言う事だ)


まぁ世の中の全員が同じ方向を向く事はあり得ないと思うが、こんな混乱期に公に発言をするなら、覚悟を持って言え!と言う事だ 責任があるか無いか、そして発言に説得力があるか無いかとはそう言う事だ


とにかく、それなりの知識人や著名人が覚悟を持たないで発言している事に自分としても強い苛立ちを感じている。


それとまぁ立場によっては非難したい気持ちも分からないではないが、安倍の対応が遅過ぎるとか言っている奴等


安倍晋三.jpg


今回のこの騒動は100年に一度かの世界中を巻き込んだ歴史的な騒動である


歴史上に残る、世界を巻き込んだ感染症の経験者は今の世の中に誰もいなく、恐らくどの国のリーダー達も迷いながらでも現状を見て早めに決断したところもあるが、それはやはりイタリアを筆頭とした感染拡大による感染者の増加、死者の増加を見たからであり、そうなってしまって医療崩壊の姿も見てしまったから、ヨーロッパは境界が陸で繋がっているので直ぐに感染が広がるだろうとの事で緊急事態宣言を出し都市を封鎖した。


日本は確かにオリンピックの事が目先にあったのは間違いないと思うが、現状を表す確かな数字の死者数が少なかったから(陽性と判断されないまま亡くなっていた人もいると思うけど)、やはりどうしても経済活動の兼ね合いから徹底した緊急事態宣言を出しにくかったと思う


自分も先に書いたように、やはり経済活動に多大なる影響があるような事は我国の財政を考えると中々決定するのはリーダーとしても大変だったと思う。


自分は前にも言っているが、何も安倍を擁護するつもりなんてない


ハッキリ言える事は安倍以外の者が我国のリーダーだったとしても、我国の立場で現状を見たら、恐らくどのリーダーも安倍と同じ行動をとっていたはずだ


何か本当に一方的にしか見れないバカもいっぱいいて情けなくなる


もし早めの緊急事態宣言を出していたからといって、北海道の例を見ても感染症が終息していたとは限らない


ここに書いたように本当にそれぞれ立場が違って、現状には正反対の意見も持つ奴もいる


自分は何も「一致団結してこの難局を乗り切ろう!」なんて言う気もない


立場によっては本当に死活問題で政府に訴える為に不満を言って声が届くようにする事は大切だと思うが、何か冷静な考えを持って物事を判断して「それはどうしても仕方なかった」と判断できる奴もいないと、思考能力も止まってしまったような奴らを見ていると自分としては本当にバカにしか見えない


まぁ国民は自分が困るような立場になったら不満を言うようになって当然だと思うけど、それだってどうしようも出来ないことも現実問題としてある


自分はもう悟っているから、自分がまともに生きて行けないような世の中になったら、それなりの判断はするつもりでいる


何ぼ国を政府を非難しても結果的にはどうしようもない事があると自分は歴史から学んでいるつもりだから。


混乱とはそう言う事だ


仮にも今は未だ国民全員が途方に暮れるような状態になっていないのだから、今出来る事をしながらして行くべきだと自分は思っているけど、確かに未だ途方に暮れる状態でないので不満も言いたくなるし言える状態だとも言える


そして誰でも心の中で思っている事だと思うが、恐ろしいのはこの時期に大災害が来る事だ


そればかりは来ないことを祈るしかない


今後は前回言ったようにコロナの感染が終息して、中国に対して各国がどのような接し方になり、どのように行動するのか、そして中国がどのような行動に出るのかで世界情勢が変わって行くだろう


最悪は・・・人の感情なんて不満や憎しみが増幅しだしたら、やはり感情的な行動に走る可能性もあると思うので、そう言う混乱の流れの中で自分で自ら判断して決断しなければいけない場合も究極的にあると自分は思っている



nice!(0)  コメント(0) 

中国 [一般]

中国.jpg


もう本当に黙ってられない!!!

 

偶にと言うか、初めてなんだけど、政治の話なんですが、


自分はここでは音楽の事しか語ってなかったけど、実は自分は政治経済を語ると自分なりの理屈でかなり悲観的に現実論として語る立場の者だと思っている


例えば、消費税を上げると景気が悪化すると言う評論家や国民、ましては野党を中心とした政治家(与党の中にも個人的にそう思っている議員はいるだろう)そして自分も消費税を上げたら景気が悪化するのはその通りだと思っている。


現にデータとして消費税を上げると景気は落ち込み業績も悪化する企業が多くなるとデータが出ているし、それは当たり前のこと


だから政府は消費税を上げたら(消費税引き上げ対策として)景気対策を打ち、消費税を引き上げた金額分、例えば2%上げたら約5兆円もしくはそれ以上の景気対策として金を使う


それは政府も消費税を上げたら景気が悪化すると言う事を認めているという事


じゃ~なぜ政府は与党の政治家は消費税を引き上げるのか?それは当たり前だが消費税を引き上げないと困る、大変な事になるという事だからだろう


政治家は国民が嫌がることをわざわざしたくないし、国民が喜ぶことが出来るなら、出来る事ならば国民が嫌がる事なんて与野党問わず誰もしたくないだろうし、国民が喜ぶことを続けられるのなら続けるだろう


いくら無責任な評論家や国民が国民に嫌な事をして政治家(政府)を非難しても、政治家は少なくとも一般国民よりも高学歴だし公僕の官僚も皆高学歴の人達なのだ


確かに政治家と言えどもそれぞれ考え方が違うと思うけど、責任のある政治家、そして国家を統治する政府が、日本は独裁国家じゃないので一人だけじゃなく官僚も含めた高学歴の人達が何人もいて物事を決めているのだ。


だから何にも責任のない評論家やコメンテーターが適当な無責任な事を言っても、政治家、そして国家を統治する政府には責任がある立場で物事を現実的に見なければいけない立場にある


消費税を上げなくても財源はいくらでもある、官僚を叩いて政策やシステムを変えて行けばこの国は良くなると言って多くの国民から支持を得て政権を執ったは良いが、結局、実態は口だけの事ばかりで散々メディアや国民に叩かれて無くなってしまった民主党が、やはり現実を考えれば最後の野田政権の時に三党合意で消費税を引き上げる事に合意した


責任とはそう言う事だ、実際この国で政権を執り国家を運営して行くという事は、否が応でも現実を見なければいけなくなるという事


いくら国民が望んでいる事をしたい、してあげたいと言っても、我国の実態を知る責任ある立場になったら、厳しい事をせざるを得ないと言う事だ


与野党問わず政治家は誰もが当選したいから、ましては責任政党である与党は国民の望むことが現実的に可能なら国民が望む政策を執って当たり前なのだ


それを政治家はバカだ!こうすれば良くなるなんて無責任な事を言っている評論家とは政治家は立場が違うのだ。


勿論、民主党の残党のようなアホな野党の政党、非現実的な共産党、どこか洗脳されてるのか?みたいな精神的にも病んでそうな山本太郎、絶対政権を執れないような、ある意味その事を自覚しているような野党は国民に夢を持たすような事を責任もない中でいくらでも言えるのだ


まぁ~共産党でも野党でも良いところはある(存在価値がある)


それは与党のおかしなところや不正、そしてある意味、与党として不都合なところや隠しているところを国民に公にする必要性、能力は勿論、野党としている持っているところはある(特に共産党)


だから野党としての必要性があるのは当然だと思うが、彼らが政権を執ったら色んな意味で無茶苦茶になるだろう。


自分は何も安倍の支持者でもないし、与党の支持者でもない


要は自分は現実主義者だと思っている


だから決して夢のような安易な考え何て持っていないし、先に言ったように誰よりも悲観論者だ


安倍がやっているのは批判が数々あったとしても現実的には一番まともだと思う


あの民主党が政権を執った時の事を思い出してみれば分かるが、安倍にとって代わる政党も政府も現実的にはこの国には存在しないのだ


だから、散々「安倍はバカだ!」と言ってもそれにとって代わる政権を担える政党政府は無い


もしあるとすれば、後先全然考えずヒットラーのように、この国が破綻するまで金を使い、国民に夢を見させる事だけだ


それと勘違いしている超無責任なバカの評論家が「この国は財政は問題ないとか、まだ大丈夫だ」とか言っている奴等。だからこの国は本当にそうやってこの国がして行けるのなら、政治家も与党も政府もそうして行くだろうが!


その方が政治家も選挙で当選出来るし、永久的に与党として政権も執って行けるし、国民に絶大な支持を得てユートピアのような国家を永遠に続けて行けるだろう


それに我国は有識者会議と言うものがある。本当に国民にとって良い政策が出来るのなら、副作用等の何も問題が無く政策が出来るのなら、そのような専門の知識人の話も聞けるし、場合によってはメディア等で国民を麻痺させるような事を流布している無責任な評論家達は自分の持論に現実性と絶対的な自信があるのならば有識者会議等で政府にアドバイスしたりすれば良いのだ。


場合によっては考えが同じ者達と政党を組んで国会に進出しようとすれば良いのだ。


安倍があのアホの評論家の代表の藤井聡や三橋貴明とも接触したりした事もあるのだが、この二人が言っていたように「消費税を上げるな!この国の財政は大丈夫だ!」と言っていたのに、何故安倍は消費税を上げたんだ?


ここに我国の実態があると言う事だ


どんなに無責任なアホな評論家が適当な事を言っても、政権を担っている与党、そして国家を統治している政府には責任があるのだ


確かに我国の財政は破綻してないし、まだ大丈夫なのだろう


政治家にも一般人にも預言者などいない だけど歴史と言うデータがある


昔と違う、戦後と違う、現代はあの時代と違うと言っても、何度も言うが政治家は責任ある立場で物事を考えざるを得ない立場で現実的な政策を考えないといけない立場なのだ(特に政府は)


それが国民にとって嫌な事でも、敢えて政府がそうすると言う事はそれは我国の実態を表しているという事に過ぎない


自分は預言者でも評論家でもない一般人だが、物事を自分にとって不都合な事でも現実を見て理屈で物事を考え突き詰めて行けば自ずと自分なりの答えが出て来る


我国は世界は今とんでもない状態になっている。


座して死を待つ訳にはいかないので、本当に苦渋の選択で又何十兆、何百兆もお金を使わざるを得ないことになってしまった。


やはり人の命が大切だし、世の中の混乱が国家も国民も一番恐れる事なので、そのような事をするのも仕方がない、


なんせ国難だから、いや、国難どころではない世界の歴史が変わる事になってしまった。


とりあえず、今は感染症の収縮と終焉を願うばかりだが、その後が問題だ


政府も今非難を浴びながら、今回の救援措置を考え予算を組んで法制化しているところだが、これも欧米並みに保証して金を出せ!と言っている者も多いが、やはり政府としても我が国の財政が気になって中々思い切ったことが出来ない


という事は、結局この感染症が収まった後に、その後の我国の財政問題がどうなって来るのかと言う事


先に言ったように、世の中が無秩序になるのが政治家も国民も一番恐れている事なので、国民に恐怖をあおらないように、そして今はそんなことを心配している場合じゃないだろう!と当たり前の時期だから、誰も我が国の財政を心配するような事は言わないし、政治家も言えないし言わない


とにかく来年に延期になったオリンピックも例えコロナが終息したとしても、ワクチン等の薬が出来たとしても、無事にオリンピックが開けるような状況にはなってはいないのでは?と自分は思う(自分は元々オリンピック開催には反対だったが)


それはやはり中国だ!


日本は立場上微妙な立場だから表向きには黙っているが、世界中で中国の恩恵も含めて影響を受けている国家が多い中で特に欧米は絶対中国を許さない!と言う感情を強く持っているだろう


日本国民だって、(心の中では政治家も)特に商売等で倒産等の破壊的なダメージを受けた個人、もしくは医療等の病気に対する被害を受けた人達は心の中では「中国許さん!」と思っている人は多いだろう


今まで恩恵を受けて来た観光や輸入の業者は微妙な立場だと思うけど、コロナが収まったとして今後も中国観光客の来日をどこまで許するのか、そして今後の産業動向を踏まえても中国からの輸入に関しても、今までのようにはいかなく、このような事が起きたことも踏まえて見直しを余儀なくされていく事になるだろう


そんな中で来年オリンピックが開かれたとしても、日本国民には政府から指令が出て「中国選手団にブーイングをするな!」としたとしても、開会式、場合によっては中国選手団が各競技に参加したとしても欧米を中心にブーイングが止まらないだろう


恐らく中国選手団がオリンピックに参加しないかも知れない・・・そうなっても、ましては世界中が財政等でも未だ混乱していると思われる中でコロナが終息しても果たしてオリンピックが行われるのか?


とにかく中国と言う国は世界第二位の経済大国になったのだ。


それで今回コロナが発生した武漢と言う大都会からこのような伝染病が発生した。


中国はいくら都市も文明も発達し、大金持ちがいっぱいいるようになったとしても、田舎は酷いものだと思うし、そもそも武漢みたいな大都市でも10代の女の子が街でつばを吐いて歩いているような所みたいだし、まぁ~日本人も食べる鶏や豚は仕方がないが、コウモリとかハクビシンとか文明人が食べないような訳が分からないような動物まで食べているような国民がいるような国家など衛生的なはずなどない!


北京や上海とか大都会に住む者は欧米、西洋人並みに、あるいはそれ以上に裕福になり文明人として生活している人もいると思うが、中国には先ほど言ったように農村とか田舎なんて非衛生的なところがいっぱいあるだろう


そんな衛生面が整ってない国の国民達が世界中を歩き回っていたからこのような事になってしまったのだ!


これがアフリカとか中南米から伝染病が発生したのなら許されると思うが、かりにも世界第二位の経済大国からこのような世界中を滅茶苦茶にする伝染病を排出したのだ


このような中国憎しの感情はそう簡単には消えないだろう(我が日本人を含めたアジア人を差別するくらい欧米人は本当に怒っている)


中国は世界中の歴史を変えるような、世界を大混乱に陥れた張本人の国なのだから


これで中国は反省した声明を発しないまま今までと同じような行動をとり続け、ましては覇権を意識した行動を国家として執り続けたら世界中から大批判を受け、国家として認められなくなるだろう

nice!(0)  コメント(0) 

ビル・ウィザース [Soul]



Bill Withers.jpg


ビル・ウィザースが3月30日に亡くなった


また一人・・・・・


自分が洋楽にソウルに夢中になっていた70年代に活躍した人達は当然のように自分よりも年上の人達なので(かろうじてマイケル・ジャクソンが自分と同じ年だけど、マイケルは当時、若くしてデビューしスーパースターになっていた例外の人物)自分よりも先に亡くなって当たり前だと思うが、本当に立て続けに亡くなっているって感じだけど、現実はもう彼らが亡くなってもおかしくない歳になっていると言う事で、それだけ自分も歳を取ってきたと言う事。


ビルはジェームス・ギャッドソンのところで自分は取り上げて書いていたけど、自分が持っているビルのアルバムはオリジナル全てとベスト盤で10枚になるけど、ビルは85年までしかアルバムを発表していなかったので非常に少ない数だ。


それではいつものように自分の好きな曲と言う事でアルバム順にあげて行こう


ビルはシンガーソングライターなのでアルバム曲は殆ど自分の書いた曲ばかりなのだが、


先ず71年のデビューアルバム「Just as I Am」から一発目の「ハーレム」。アルバムプロデュースはブッカー・T・ジョーンズなので録音はドラムのアル・ジャクスンJrとベースのドナルド・ダック・ダンが参加していて、


Just as I Am 2.jpg

Booker T. Jones.jpg

Al Jackson Jr..jpgDonald Duck Dunn.jpg


あとはフライング・ブリトー・ブラザーズにいたクリス・エスリッジ、セッションドラマーのジム・ケルトナー、スティーヴン・スティルス、パーカッショニストのボビー・ホール・ポーターが参加している。


Chris Ethridge.jpg

Jim Keltner.jpg

Stephen Stills.jpg

Bobbye Hall.jpg


このアルバムではヒットした「エインノー・サンシャイン」とか、R&Bのテディ・ライリーのブラック・ストリートの「ノー・ディギティー」でサンプリングされたり、アル・ジャロウ、メリー・クレイトン、ギル・スコット・ヘロン、そしてバーブラ・ストレイサンドまでにもカバーされた「グランドマズ・ハンズ」が有名曲だけど、自分としては先にあげた「ハーレム」がこのアルバムの中で一番好きな曲だ


ビルの弾くアコースティック・ギターのイントロから始まってダック・ダンのベースと印象的なストリングスが絡みアル・ジャクソンのワイルドなドラム。1曲目からかなり攻撃的なナンバーだと思う
 
この曲をデビューシングルとしてカットしたのだがB面曲の「エインノー・サンシャイン」の方が火が付いてヒットした。


No Diggity.jpg

Lonely Town, Lonely Street (Ain't No Sunshine).jpg

Merry Clayton.jpg

Reflections.jpg

Butterfly.jpg


セカンド・アルバムの「スティル・ビル」は前にブログで自分が語っているように「ユーズ・ミー」で決まりなんだし、アレサも取り上げていた「レット・ミー・イン・ユア・ライフ」も良いのだけど、やっぱりギャッドソンのドラムとアル・マッケイの後釜としてチャールズ・ライト&ザ・ワッツ・103rd・ストリート・リズム・バンドに参加したバーナード・ブラックマンのファンキーなギター、レイ・ジャクソンがアレンジする、これまた曲の味付けにストリングスがファンキーに絡むナンバーの「キッシング・マイ・ラヴ」


このリズムも最高!ギャッドソンのドラムがあってこそ、このアルバムは名アルバムになったと思う。


Still Bill.jpg

Benorce Blackmon.jpg

Ray Jackson.jpg

James Gadson.jpg


サード・アルバムの「ライヴ・アット・カーネギー・ホール」ではシングルカットもされた「フレンド・オブ・マイン」で決まり!


ライヴ・アルバムのこのアルバムでは1曲目の「ユーズ・ミー」も当然最高なのだが、このアルバムで初披露された「フレンド・オブ・マイン」は「スティル・ビル」のレコーディングと同じメンバーの演奏にホーンとストリングスも入ったナンバーで、ビルの間奏のメンバー紹介もカッコいい!


Live at Carnegie Hall.jpg


4枚目の「+ジャストメンツ」はホセ・フェリシアーノがギターで参加しているミディアム・ナンバーの「キャン・ウィ・プリテンド」と同じくホセがパーカッションで参加しているアルバム・ラスト曲の「レイルロード・マン」が良い


「レイルロード・マン」はパーカッションとエレピ、ファンキーなギターのリズムが印象的なナンバーでかなり異色な作品だけど、自分としてはかなり惹き込まれる曲だ


+'Justments.jpg

José Feliciano.jpg


75年作の5枚目の「メイキング・ミュージック」はラストナンバーの「ハロー・ライク・ビフォー」が自分のお気に入りだ


Making Music.jpg


ポール・ライザーのストリングス・アレンジ、ハーヴェイ・メイスンのドラム、この曲では大人しく堅実なリズムを刻んでいるベースのルイス・ジョンソン、イントロで目立っているアコースティック・ギターはデニス・バディマー、キーボードはラリー・ナッシュ、パーカッションはラルフ・マクドナルドの豪華メンバー


間奏のラリーの弾くアープ・シンセにアーニー・ワッツのソプラノ・サックスが絡むバラード・ナンバー


Paul Riser.jpg

Harvey Mason 2.jpg

Louis Johnson.jpg

Dennis Budimir.jpg

Larry Nash.jpg

Ralph MacDonald 2.jpg

Ernie Watts.jpg


他にもソウルフルなコーラスが絡む「メイク・ラヴ・トゥ・ユア・マインド」とストリングスが前面に出たアレンジのバラード・ナンバーの「アイ・ラヴ・ユー・ドーン」も素晴らしい


6枚目のアルバム「ネイクド・アンド・ワーム」は「イフ・アイ・ディドント・ミーン・ユー・ウェル」が良い


Naked & Warm.jpg


レイ・パーカーJrのレイディオのメンバーだったラリー・トルバートのドラムと、同じくレイディオのメンバーだったジェリー・ナイトのベース、そして後にジェフ・パリスとして活動するジェフ・リードのピアノの3リズムがベースとなったミディアムなリズミカルなナンバー


Larry Tolbert.jpg

Jerry Knight.jpg

Jeff Paris.jpg


77年作の7枚目「メナジェリー」は1発目の「ラヴリー・デイ」が有名だが、自分はジェリー・ナイトのファンキーベースとポール・ライザーアレンジのストリングスが印象的な「ゼン・ユー・スマイル・アット・ミー」と、ビルとスキップ・スカボローが共作したシリータのカバーで有名なナンバーの「レット・ミー・ビー・ザ・ワン・ユー・ニード」(自分的には断然シリータのカバーの方が良いと思っているが)


Menagerie.jpg

Skip Scarborough.jpg

Syreeta.jpg


このアルバム「メナジェリー」は捨て曲ナシの良く出来たアルバムで、ソウルフルな曲とポップな曲が入った傑作アルバムだと思う。ソウル系のセッション・ミュージシャンばかりの中で、次作にも参加しているドラマーのあのラス・カンケルがこのアルバムから参加しているが、それはビルがサセックス・レーベルの頃のネイティヴなソウルアルバムを作っていた頃と違いコロンビア・レーベルに移ってポップなアルバムを作り始めた事の一つの例にもなる事柄だと思う。


Russ Kunkel.jpg


78年作の7thアルバム「アバウト・ラヴ」。


'Bout Love.jpg


このアルバムでは「ルック・トゥ・イーチ・アザー・フォー・ラヴ」と「ラヴ・イズ」がマイ・フェイバリット


「ルック・トゥ・イーチ・アザー・フォー・ラヴ」では前作に参加していたラス・カンケルとブライアン・ガロファロがベースで参加しているのだが、このブライアン・ガロファロはジョン・スチュワート、ジョー・ウォルシュのソロ、ネッド・ドヒニー等のアルバムに参加しているカナダ出身のミュージシャンで「名前のない馬」で有名な80年以降のアメリカのメンバーだった人みたいで、ギターもベースも弾けるセッションミュージシャン


Bryan Garofalo.jpg


やはりラス・カンケルとの関係でこのビルのアルバムに参加したみたいだが、経歴を見たらポップ・ロック系ばかりのアルバムに参加してたみたいだったので、ビルのようなソウル系のアーティストに参加したのはかなり異色


そんな二人のメンバーにアイドリス・ムハマッドとかハーヴェイ・メイスンのソロアルバムやDJ・ロジャースのアルバムに参加していた、音楽界にも同姓同名がいっぱいいるポール・スミスのキーボードにラルフ・マクドナルドのパーカッション


Paul Smith.jpg


本当にこのレコーディングメンバーだけでも異色な組み合わせの上に、ラルフ・マクドナルドと一緒にやっていたウィリアム・イートンのストリングスアレンジとモータウンで仕事をしていたアレンジャーのウェイド・マーカスのホーンアレンジ 


William Eaton.jpg

Wade Marcus.jpg


このアルバムのプロデューサーはポール・スミスだったのだが、(勿論、ビルの要請があったからだと思うが)前作の兼ね合いからラスとブライアンが参加し、あとはポール・スミスの人脈で呼んで来たスタジオミュージシャンだったのだろう


「ラヴ・イズ」は前作でもリズムを組んでいたファイヴ・ステアステップスのメンバーだったケニー・バークのベースがブライアンに代わりベースを弾いていて、あとのメンバーは「ルック・トゥ・イーチ・アザー・フォー・ラヴ」と一緒 この二曲ともビルとポール・スミスの共作で1曲以外は全曲二人の共作


Keni Burke.jpg


この7枚目のアルバムから暫く間があって85年に出されたビルのラストアルバム「ワッチング・ユー・ワッチング・ミー」


Watching You Watching Me.jpg


これも時代の流れか、ビルの初期のソウルフルなアルバムの頃の面影も全く無くなってしまった、中にはソウルを感じさせるような曲もあるが全体的にとってもポップなアルバムだ。


自分的にはこの時代のポップな曲はアレンジがいかにも80年代って感じで退屈さも感じさせるのだが、その中でも、ビルとデヴィッド・フォスター、そしてあのラリー・カールトンまで曲作りに絡んでいるAOR風な「オー・イェ」と「サムシング・ザット・ターンズ・ユー・オン」が未だ聴けるって感じ


「オー・イェ」では曲作りに参加していたラリー・カールトンがビルと共同でプロデュースして、ラリーはギタリストとしては参加せず、マイケル・ランドゥがギターを弾いている。ドラムはジョン・ロビンソン、ベースはネイサン・イースト、キーボードとアレンジはデヴィッド・フォスター、パーカッションはポーリーニョ・ダ・コスタで「サムシング・ザット・ターンズ・ユー・オン」の方は正に時代でキーボードとシンセの多重録音


Larry Carlton 2.jpgMichael Landau.jpg

John Robinson.jpg

Nathan East.jpg

David Foster.jpg

Paulinho Da Costa 2.jpg


以上 ビルの全アルバムを自分の好きな曲と言う事で自分なりに書いてみたが、ビルは先に書いたようにレーベルが変わり、時代も変わった事もあり、初期の頃の黒人向けのソウルフルな音楽から次第に白人にも受け入られるポップな曲作りになって行った


自分としてはここでも書いたようにポップになってからも良い曲はあると思うが、やはりビルは初期の方がピンと来るし、その時代の頃がやはり好きだ


まぁ~グローヴァー・ワシントンJrとのヒット曲もあるし、初期の頃もポップになってからもビルはヒット曲があるけど、ビルの一般に知られた曲はビルがポップになってからの曲だと思うが、ソウル好きな人はやはりサセックス時代のビルの方が好きな人が多いと思う


ソウルの名シンガーソングライターの一人だったビル・ウィザース。


沢山の作品を作り出し、数々の名曲を残してくれたビルに感謝したい

nice!(0)  コメント(0) 

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。